機械仕掛けの滅びの美学

作者 丹寧

歯車として生まれ、人として生きた姫の物語

  • ★★★ Excellent!!!

機械仕掛けに「動力」を与えることができる稀有な力を持って生まれた姫。
その力ゆえに歯車として扱われつつも、本来あるべき技術の進化、自らの否定を内包した悲しいお話。
ですが、その自らの否定、存在価値の消失は「とある理由」によって発露するもので……

精巧な筆致によって情景あふれる世界観の描写は、読み手のイマジネーションを刺激し、メカニカルなファンタジー世界を思い描かせてくれます。
その世界観に生きる登場人物たちに課せられた使命、そして思いが最後にまとまっていて……

何度も読み返したくなる、おすすめの短編作です。

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★★★ Excellent!!!

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★★★ Excellent!!!

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