映画学校の脚本コースを受講しているような気分です。
- ★★★ Excellent!!!
- 左京ゆり
物語のキャラクター造型や構成について、理論的に学ぶことができます。他レビュアーの方がご指摘されているように、フィルムアート社様の書籍からの引用も多く「どの書籍を購入しようか」と迷っている方にも役立ちそうです。
キャラクター篇、物語の構成篇ともに創作のうえで重要なコラムですが、私は習慣篇にも励まされました。脚本が却下されて毛布をかぶり「可哀想な私」と嘆き悲しむアキヴァ・ゴールズマン、1人に駄目だと言われてもまだ1000人残っているという『脚本を書くための101の習慣』からの引用文。4時起床、21時就寝の村上春樹さんの健康的な習慣はぜひ真似したいです。
以前、児童文学作家の角野栄子さんが「結末を決めずに書く」と公言されており、自分にはとても無理だ、と驚愕しましたが、こちらの連載を読み彼女は天才型のパンツァーで私はプロッターなのだな、と納得しました。また、これまで夢中になった小説やドラマ、映画を振り返ると、こちらに書かれているキャラクター造型や構成にぴたりと当てはまり、「やはり人を引きつけてやまない物語には型があるのだな」と実感しました。
「構成と登場人物のどちらが重要かという問いには意味がない。というのも、構成が登場人物を形作り、登場人物が構成を形作るからだ」このロバート・マッキーの言葉を胸に、小説を書き続けていきます。今後も毎週水曜日、楽しみにしています。