日常?
いや…。日曜日マジで何もしてなかったな…。基本的に一日中寝てたから、時間間隔狂ったかもしれない…。っていうか、俺そんな生活で大丈夫か?ともちょっと思ってしまう…。
「あっ!おはよう、翔!」
「おはようございます、早崎君」
「おはよう、海斗、中谷さん」
いやいつも通り海斗と朝一緒に行こうと待ち合わせをしていたのだが、今日は中谷さんもいるのね…。まぁ、たまにあるんだけど…。
というか中谷さんも結構グイグイいってるよな…。
「あれ?翔?どうしたの?早く行くよ!」
「ああ、悪い」
なんでか分からないけどめちゃくちゃ放心状態だった。俺ちょっとヤバいかな?
「ああ、そうだ!翔!これ忘れないうちに渡しておくよ!」
「ああ、ありがとう」
いつも通り夏美さんの弁当。本当に作ってもらうのが申し訳ないんだけど…。なんか今度会った時にお礼渡しておいた方が絶対いいよな…。
「よし!じゃあ二人とも早く行こ!」
そうして俺達三人は並んで学校に行くのだった。
**
お昼時、いつものように俺は海斗と中谷さんと一緒に屋上でご飯を食べていた。
最近っていうか結構前から俺はもうこの場にいてはいけないのではと思い始めている。
「あ!そういえば、海斗君!もうすぐサッカーの試合があるんだってね?」
「うん。そうだよ。まぁ、もうすぐって言っても一ヶ月後だけどね」
へぇ…。一ヶ月後にサッカーの試合か…。俺は初めて知ったな…。
「じゃあ、私!応援行くね!」
「え?本当に!ありがとうね」
おお、中谷さん攻めるなぁ…。でも海斗にはあんまり通用してないみたいだけど…。
「翔も来てくれるの?」
俺か…。俺はそりゃあ、もちろん…。
「俺も行くぞ」
「ありがとう!」
俺実は海斗のサッカーの試合毎回応援に行ってるんだよな…。もはや応援団長と言っても過言ではないかもしれない。
「二人が応援に来てくれるなら僕も頑張れそうだよ!」
うわっ!笑顔が眩しい…。中谷さんもやられたか…。顔真っ赤にして下向いてるもんな…。それにしても無邪気過ぎるだろ…。
「あぁ、頼むぜ?サッカー部のエースさん?」
「そんなエースってほどじゃないよ…」
「そんな謙遜するなって」
「いやいや事実なんだけどなぁ…」
実際コイツはこんなことを言っているが、ガチでサッカー上手いのだ。この前の試合でもハットトリック決めてたし…。
「いやいや海斗君はすごいよ!?だって一年生からスタメンなんだし…」
「そうそう。お前は謙虚なのが良いところではあるがもう少し自信を持ったほうがいいぞ?」
「そうなのかなぁ…?」
この後俺と中谷さんで海斗を褒めちぎった。
**
「じゃあね!翔!」
放課後になり、海斗は部活へと向かっていった。
「翔!俺らも行くわ!また明日な!」
「さようならですよ!翔君!」
岡崎と剣崎も同じように部活へと駆け出して行った。なんというかアイツらは騒がしい奴らだな…。
よし…。俺も帰るか…。今日はそういや宿題が出てたんだった…。うへぇ…。何か憂鬱だな…。
「ちょっと、あなた!」
家帰ってからはゆっくりしたかったのに…。何て忌まわしいんだ…。宿題め…。
「ねぇ?聞こえてるんでしょ!?」
さっきから誰かが大声で喋ってるな…。まぁ別に俺にじゃないだろう…。
「ちょっと止まりなさい!」
ガシッ
なんだ?誰だ?俺の腕掴んでるのは…?
「はぁ…。やっと気付いたのね…」
「え?俺ですか?」
「あなた以外に誰がいるのよ…」
どうやら簡単には家に帰れないらしい…。
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