第9話、ルーキーの活躍
「もしかして、僕がやっちゃいけない依頼ですか…」
「現地で状況が変わっちゃったものは仕方ないわ。
依頼主のサインももらってるしね。
でも、本当にソロでやったの。
大勢で手分けしてやったとか」
「えっと、人には言わないでくださいね実は…」
耳元で、空を飛べるんだと白状しました。
「それ、私の前で証明できる?」
「人気のないところなら」
「ちょっと待ってて、上司に相談してくるから」
「はい」
10分後、僕はカウンターにいた受付のカレンさんと所長さんを連れて森にいました。
「いいぞ、飛べるんなら飛んでみろ」
「はい」
バシュッ!
100mほど飛び上がり、くるりと旋回して降りてきます。
「驚いたな、無詠唱で…風魔法の応用か」
「はい」
「オーガはどうやった」
「氷の槍で突き刺しました」
「その木でやってみろ」
『スピアー!』
ズドン!
「実際に使ったのは、これより大型の槍です」
「に、二系統かよ。
他にもできるのか?」
「でも、人前で見せないようにって…」
「今のを火でもできるって事か」
「…はい」
「分かった、カレン、こいつの事は極秘扱いだ。
カードはAで発行しておいて、実質Sランクだ。
ギルド内でも他言無用だぞ」
「はい」
「それから、依頼を受けるときは全部カレンを通せ。
カレンが休みの時は、俺を呼べ。いいな」
「…はい」
「まったく、とんでもねえルーキーが現れたもんだな」
「そうね」
「惚れたか」
「品定め中よ」
「婿である必要はないぞ」
「分かってる」
お金が入ったので、ライアさんと母さんとマリーさんにお土産です。
甘いお菓子とフルーツ、それと髪飾りを買いました。
リュックだと、あんまり入らないな。
ライトノベルだと女神さまに収納とかもらえるんだけど、自分で作れないかな…
「ただいま!」
「えっ、ど、どちら様で…」
「あっ、いけない、ぼんやりしてたから…僕です、ジャスミンですよマリーさん」
「怪しいやつ」
マリーさんは剣を抜きました。
「えっ、どこから出したの?」
「すぐに立ち去れ、さもないと…」
「「どうしたの?」」
「えっ、ダレ?」
仕方ないので、服を着たまま子供の姿に戻ります。
「「「ジャスミン」」」 「「さま」」
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