第073話 水蒸気 ① ★

『泰平の 眠りを覚ます 上喜撰 たった四杯で 夜も眠れず』


この狂歌が、黒船と宇治の高級茶・上喜撰とを引っかけて、幕府を批判し、皮肉っている事は知られた話ではあるが、当時の日本人が、黒船を見て

「あれは、蒸気船だ!」

と、理解していた事が、すげえ。


恐るべき知識教養の高さに平伏するばかりである。



★☆★


だから、理科って嫌いなんだよぉ。 (´Д⊂ヽ


水蒸気について、うんうん、唸ってるうちに、

(江戸の人達は、『黒船=蒸気船=上喜撰』が、ちゃんと解ってるんだよな~)

って、思ったら、

(あれ? すごくね)

って。


うん。これは、物語ではなくエッセイだね。弁解の余地なし。

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