概要
決して交わる事のない世界の少女たちが交わした叶わない幾つもの約束の物語
徹頭徹尾、私は「普通」にはなれない。
いつもの朝、こめかみを押さえて思い出す。私の名前は妻毬白音(つかさシロネ)、十六歳、普通の女子高生。肩までのボブカットの髪と手に収まるくらいの胸の膨らみ。そらから膝丈にしたスカート。世界が私を認識するのはその三つだけだ。顔を黒く塗りつぶした、ありふれた「普通」の女子高生であるために、今日も私は儀式をする。
蛍風姫瑠(ほたるかぜヒメル)は羨ましいくらい自由だ。私に会うために空の向こうからやって来たという少女との何度目かの再会が、私と彼女の可能性を歪めてしまった。
――私は今日も、時間をすり潰すようにして生きていく。
※この作品はエブリスタ様にも投稿しています。
いつもの朝、こめかみを押さえて思い出す。私の名前は妻毬白音(つかさシロネ)、十六歳、普通の女子高生。肩までのボブカットの髪と手に収まるくらいの胸の膨らみ。そらから膝丈にしたスカート。世界が私を認識するのはその三つだけだ。顔を黒く塗りつぶした、ありふれた「普通」の女子高生であるために、今日も私は儀式をする。
蛍風姫瑠(ほたるかぜヒメル)は羨ましいくらい自由だ。私に会うために空の向こうからやって来たという少女との何度目かの再会が、私と彼女の可能性を歪めてしまった。
――私は今日も、時間をすり潰すようにして生きていく。
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