第570話 僕の認識と違う
僕はこの動画を・・・・娘さんのですよ?秘書さんとのごにょごにょではありません・・・・見て、さらに違和感を感じます。
動画では娘さんはオイヴィに1か月前に17歳になったと言っているように聞こえますが、僕の記憶に間違えがなければ、1週間前に17歳、そう言ったはずです。
しかしこの動画、何度確認しても1か月前って聞こえます。
そしてオイヴィにも見てもらおうと、秘書さんに呼んできてもらっています。
すぐに2人は戻ってきました。
オイヴィも見ますが、オイヴィはそもそも会話を覚えていませんでした。
「こ、これは、なんて事だ、確かに私はこの女の会話を聞いているようだ。だが覚えていないのは何故だ?こう言っては何だが人の年齢を聞き間違えたりはしない。そんな事をすれば失礼に当たる。そうは言っても数年経ってしまえばそこまで求められないが、これはつい今しがたの出来事だ。」
オイヴィは会話自体を覚えていないと言っている。
まだ何か見落としがあるのだろうか?
「秘書さん、今から秘書さんフル体勢で動画を撮って下さい。何かがおかしい。しかも命にかかわる問題ではないが、まだこのム娘さんには何かがありそう。」
「では全員体勢でこの案件を補佐いたします。」
・・・・
・・・
・・
・
僕は娘さんに確認する事にしました。
秘書さんが準備をしてくれています。
先ずは動画を見てもらう事に・・・・
「あん♪アン♪・・・・・いくうう!!!!」
・・・・
・・・・
・・・・
「こちらの女性と、貴方がまぐわっていますわね。これを見てどうすれば?」
娘さんが顔を真っ赤にしながらも、食い入るように見ています。
秘書さん、同じミスを2回?絶対わざとでしょう?
「これは失礼。フォルダの中の最初がこの動画でして。こちらですわ。」
今度はオイヴィと娘さんの会話を見てもらいます。
「確かに1か月前に17歳になったと聞こえますわ。しかし1ヶ月前ではなく、1週間前ですわ。」
「1週間前に17歳なんだね。あ、この動画を見せて下さい。」
別の秘書さんが目の前で僕達を撮影していた動画を見てもらいます。
【あん♪アン♪・・・・・いくうう!!!!】
・・・・
・・・・
・・・・
【こちらの女性と、貴方がまぐわっていますわね。私もお相手すればいいのかしら】
【確かに1年前に17歳になったと聞こえますわ。しかし1年前ではなく、1ヶ月前ですわ。】
秘書さん、オイヴィ、娘さん、そして僕。
4人がその場で固まってしまいました。
「え!私そんな事言っていない!」
娘さんが狼狽えます。
ですが、スマホの撮影は、嘘偽りはないんです。
例えば日本で満月を撮影したとします。
地上付近で見える月は大きく見え、夜空高くにある月は小さく見えます。
しかしこれは目の錯覚で、スマホなどの機器で撮影した月は、全く同じ大きさなんです。
それと同じ事が今起こっている?
認識阻害なのか、脳が混乱するトリックみたいな何か。
もう一度調べた方が良いのでしょうか?
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