第526話 結局行方はつかめません

この場の全員で残滓の周囲を調べましたが何も分かりません。


そして最後は残滓に直接触れる?何も手触り、感触はありませんが残滓に触れ、そして最後は身体を残滓に触れさせてもみましたが、結局これ以上の手がかりを得る事が出来ませんでした。


ここで気配が消えているので、恐らくは何かしらの転送が行われたのだろうと。


それが単に大人数でのダンジョンにある魔法陣を用いるような感じで何処か・・・・ダンジョンの場合はダンジョンの外にですが・・・・に移動した可能性。


次に皇女様のスキルが発動し、異世界召喚?勇者召喚なのかいまいちわかりませんが、そう言ったスキルが意図せぬ発動をし、皇女様を含め全員が何処かへ召喚なのか転移なのか、何処かへ行ってしまった可能性。



もはや確認する術はないので、このままこの場を引きあげる事にします。


さしあたってヘイマンス子爵にはこのまま常山領に戻る事を伝え、あとはヘルトラウダと合流し、一緒に戻る事になりそうです。


そしてオイヴィをどうするか・・・・


皇女様の行方が分からなくなったので、彼女の事なので探しに行くとか言いそうで、できれば手掛かりがつかめるまでは傍に居てほしいのですが・・・・


「致し方あるまい。こう言っては何だが、皇女様は結果としては何も言わずに去った。私が必要ならばまた連絡があろう。それまでは常山領で連絡を待つ。」


意地になって探し回りはしないか心配でしたが、安心しました。


「向かった先が確実に分かればすぐにでも合流すべく移動を開始するが、今は何処にいるのか皆目見当もつかん。ロンドロッグに戻ったのであれば、クサンデル殿が何か知らせてくれようが、異世界に飛ばされてしまったのであれば探しようがないからな。」


子の面々の中では最初に後を追いかけたオイヴィが責任を感じるのでは、とハラハラもしましたがそんな様子もなくいたって平静のようです。が、責任感の強いオイヴィです。

領地に戻るまでも気が抜けませんが、戻ってからも気を付けておきましょう。


そしてギルドでヘルトラウダ達と合流し、領地に戻ります。


・・・・

・・・

・・



王都に居たアーダとザーラも領地に戻り、家臣を含めた領地の主だった面々を集め、今回の騒動?の成り行きと言うか、事の顛末までを説明していきます。


途中ユハニなんかは渋い顔をしていましたが、魔王が不在となった今、魔王の支配していた領土の今後が心配の種になりそうです。


それと、新たな魔王を心配する必要があるらしく、いずれ新たな魔王が誕生するだろうとの指摘がありました。

尤もその魔王が力をつけるのは相当後になるので、今すぐは何も対策をとる必要は無いようですが。

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