第490話 嫌な予感

こういう時、いやな予感と言うのは総じて当たるもの。


急ぎ王都に戻り、アルノルトやアーダと再び話をしに向かう順平。

流石にまだ問題は発生していないとは思うのだが・・・・


・・・・

・・・

・・


「おお!そのような事になるのですか?信じられませんが?」



アルノルトは順平の話を聞くも、あっさりと否定する。


「4か国の成人男性が、家族を取り戻すべくここに大挙してくるかもしれないんだよ?」


何せ10万人はいたので・・・・実際には正確には数えていないので、どれほどの人数だったのか未だ分かっていないが、恐らく20万人ほど。


もし母親1人で子供を2人連れていても7万世帯ほどになる、


つまり最低でも7万人の男性が妻と子供を連れ戻しにやってくる、という訳。

もし母親が一人の子度を連れていた場合、最低10万世帯。


なので概ね7万から10万ほどの男性が家族の為にここ王都にやってくる。


そういう事なのだが、アルノルトは軽く受け止めている様子。


「まあまあ、もしそうだとしても、4つの国からここにやってくるとして、まずその前にここに家族がいるとどうやって知る事が出来るのか?魔王に滅ぼされているんですよ?意図的に魔王から情報を貰わない限り、たった1週間程度で分かるはずがないじゃない!もし万が一前もって知らせがあっても、1週間程度ではここにやってこれませんからね!最低でも1か月はかかります。それにもし武装しているなら、準備も必要ですが、実際2か月はかかりますよ?この前のように突然やってこられたら別ですが?」


アルノルトは時間的にそうそう早くはやってこれないと言っているのかな?

しかし家族を取り戻そうと必死になってやってくるとなると、普通の考えでは想定していない事態になりかねなさそうなんだけど。


「しかし、あらかじめ準備していたら?そもそも先の王都を取り囲まれた事に関しても、全く警戒していない中、いきなりだったんじゃないかい?」


あの時は王都を囲まれただけで済んだけど、あれがもし前もって王都を攻めるために準備されていたらどうなったのか?

同じ感じで10万もの武装集団を送りこむ準備が出来ていたら?


「まああれはそうそうできないでしょ?それに今度はまあやってきてもここには家族はいないんですよ?とんだ無駄足と言うものですよ。」


じゃあ何?

常山領に人がやってくる?


「アルノルトはここにはやってこないと?」


「はあ・・・・もし来たとして、4か国の兵がそれぞればらばらにやってくるんでしょ?そんな2,3万ほどの集団なら各個撃破ですよ。」


まあ行っている事は分からない事もないけど、そもそもその4か国ってどうなってるの?

順平は今まで関わりがなかったので、ほぼ情報を収集していない。

情報を収集しているのはせいぜい関わったロンドロッグぐらい。


アルノルトは4か国の現状を知っている?

あ、アーダに聞いておくかな?

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