第461話 なんだかすごい話になってきました
水路に台船を浮かべ水路の高低差を生かした推進と、魔法で水を吸い込みその水を吐き出す事によるジェット推進、これを試してみようとなりました。
一応領地内の水路は一直線に引いてあるんです。
魔法、それも土魔法を使用し一定の間隔でやってるので台船は十分使えるはず。
その規格も、現領地を復元をした時の水路を基礎としています。
イメージとしてはコンテナを運ぶ台?
いずれは領地を水路がぐるっと一周する感じにすれば、台車は領地をぐるっと周回するので台車の回収もしなくて済むとか。
それはいいのですが、領地ってバカでかいから、水路で一周とか何日かかるの?
なのでまずは僕の住んでいる領地と、内元君の住んでいる領地を繋いでいる水路、これで試そうと。
しかしこれって周回させずとも、水路に退避場所を設け、一台上流から台車がやってきたら、入れ違いで下流から台車を通せば衝突せずに済むのでは?
なのでそう長い水路でなくてもいけるのでは?
それに周回させると、どうしても運河よろしく、一度向きを変える、高さを変えるのに、せき止めた場所に台車を運び、その場所を水で満たしどんどんかさ上げし、最終的には高い場所からまた台車を動かす感じ。
うーん、イメージはできるのですが、こう伝えようとすると何だか難しいです。
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2人で作成すると、あっという間に試作第一号が出来上がります。
水路の幅を考え、水路より少し小さめに作り、水路の幅いっぱいにつっかえ棒みたいなのを左右に展開、水路の壁に触れる部分には車軸を用いています。
壁に車軸が当たり、左右にぶれないようにしてます。
一応出たり引っ込んだりできるような構造になってます。まあゴムっぽいのでバネの代わりにやってみましたが。
で、一つ問題が。
これ、水路に流れる水の量が安定しないと駄目なのでは?
もしくは常にある程度の水深がないと。
台船を乗せただけではさほど沈みませんが、荷物を載せると結構沈むはずです。
喫水線を考えておかないと荷物が水没しかねません。
それと流れに任せるのならいいのですが、推進力を利用する場合その推進をどうするか。
今回は風魔法と水魔法の複合でやってみました。
因みにエネルギーは操縦者と言いますか、人間の魔力です。
ハンドルを握っている人間の魔力を吸い取り、その魔力で動きます。
魔石を利用してもいいのですが、何故かこの方が仕掛けは簡単らしいので、今回はそうしました。
そして早速動かしてみましたが、意外と順調に進んでいきます。
止まる時は左右のツッパリを思いっきり広げれば、ブレーキみたいな効果を得、止まるはず。
「おお!これは凄い!こんなに上手くいくとは!」
それ多分僕もそうですが、内元君の道具作成レベルが高いからだと思いますけど。
後は魔道具作成。
推進力を発生させるのは魔道具です。
後は荷物と人を乗せればどうなるか、です。
今回の試みは色々な試みがあります。
何せ我が領は僕のゲートがあるので人の行き来はある程度ゲートだけで賄えます。
そして収納かばん。
これがあれば大抵のものは収納できるので、ぶっちゃけカバンに荷物を積んだ人間がゲートで移動すれば運搬は終わるんです。
なのであまり台船の意味はない?
そう思うのですが、台船は台船できちんとした運用方法があるようです。
「流石ですわ!この運用、私に任せてもらっていいかしら?」
何処で聞きつけたのか、完成した試作一号を動かしていると、ヘルトラウダがやってきます。
「何か使い道がある?」
「ええ、それはもう色々と。」
色々あるのですか。僕には思いつきません。
ですがヘルトラウダはギルドの元職員ですし、何か考えがあるのでしょう。
「あのこれって、大きさはもっと小さいの出来ますか?」
大きさ?そりゃあサイズが判れば小さいのも作れるけど。
「もっと小さいの?出来るけど何に使うの?」
「ふふ、秘密ですわ。目途が立てばお知らせしますわ。」
うーん、全く分かりません。
しかも今回のは水路で運用を前提に試作したので、それ以外の使い道が思いつきません。
河を行き来するなら普通の船の方が使い勝手はいいはず。
まあそれに推進力を得る魔道具のをつけるだけなら簡単にできますが。
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