第439話 街の拡大

あれからさらに1か月が経過し、その間に色々獣人との話し合いが行われたようで、人間と似た体型の種族は問題がないのだけど、そうじゃない種族がいて、その対応にはなかなかこれといった解決策がないらしく、


「本格的に行うのであれば、街の拡大が必要になりそうです。」


と秘書さんが。



「ええと拡大とは具体的にどうするの?」


「壁がありますが、あの壁ので街の拡張ができません。ですので壁に穴を設け通行できるようにし、その先に新たな壁を設け街を拡大すればいかがかと。」


「それはいいけれど、拡大する方向は制限あるけど問題ない?」


「ええ。公爵様の【家】がある方向には一切手出しはさせません。」


まあ魔法で壁に穴をあけて壁も似たようなのを作るだけなんだけどね。


「ではその辺りはお任せします。壁の方は問題が?」


「それも問題ありません。何人かで行わせれば、数日で完成するでしょう。未だこの地に魔物が押し寄せた事がありませんから大丈夫と思いますが、現在の街の壁に穴をあけるのは、外の壁が出来上がってからにいたします。」


「ありがとう。それとこれから2か月ほどは、こちらに殆ど来れないと思うから、後はユハニに確認して行って下さい。」


「わかっております。ではしっかりお励み下さい。」


そろそろ家にこもらないといけないんです。

これから1週間後から2か月は、しっかり体調を整えないと並行世界の時の再現ができません。


・・・・

・・・

・・


更に2か月が過ぎ、獣人特区がどうなったか確認に行きます。


すると新たな街の壁が既に出来上がっているようで、今までの壁の上から見る限り、どこまで広がっているのか見えません。


どうやら相当広げたようです。


まあ最初にあったのは、この元々あったのを修復しただけですので、今後の街の発展が楽しみです。

それとともに、水路なんかも見直したらしいです。


そして僕がやってきたのを聞きつけたのか、獣人の姫さんがやってきました。お供を連れて。


「久しいな。」


「ああうん、その後はどうなの?」

つい軽い気持ちで聞いたのですが、ここでとんでもない発言が。


「まさか人の子を授かるとは思ってもみなかった。あんた本当は獣人じゃないのか?」


え?今なんて?

「ええとその、何も聞いてないんだけど、どういう事?」


「何ってあんたさんざん盛り部屋でやっただろ?まさか人が獣人を孕ませる事が出来るとは思ってもなかったからさ、驚いてるんだけど。」


「ええとその姫さん妊娠してるの?」


「ああ妊娠した。あんたの子だ。」


え?マジですか?






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