勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず！

第395話 オイヴィ王都へ

「では、私が先に王都へまいり公爵様がゲートで向かう旨、連絡をしにまいります。」

秘書さんがそう言ってゲートを使いに移動していきます。

さて、オイヴィと王都。

あれ、オイヴィって王都に行った事あったっけ？

「オイヴィ、もしかして王都に行った事ってあったっけ。」

質問しようとして、たぶんないなあとか思って変な感じになったったけど、気にしないでおきましょう。

「グビッシュ王国の王都の事なら、足を踏み入れた事はないな。何せグビッシュ王国に入国後は、ずっと常山領にいたからな。」

それもそうか。オイヴィは僕を目指してこの地にやってきたわけで、王都に向かうのは遠回りになってしまう・・・・のかな？今更だけど、ロンドロッグってどのあたりなのかな。

今まで全く気にしていなかったっけ。

それと、アーダとザーラには知らせなくて問題ないのだろうか。

「ユハニ、僕らも今から向かうけど、アーダとザーラには連絡したほうがいいと思うけど、どうだ？」

ユハニの回答は早かった。

「既に王都でお待ちかねでございます。」

はや！しかも２人はもう王都にいるとか。

「あと何かあるかい？」

念のためにユハニに確認を。

「私からはこれ以上は何も。」

じゃあ問題ないのでしょう。

「では行ってきます。オイヴィ、行こう。」

ゲートを置いてある部屋に僕はオイヴィと向かいます。

すると、秘書さんが待っていました。あれ？向こうに向かったんじゃないのかな？

「あちらではすでにザーラ様がお待ちでございます。お気をつけて行ってらっしゃいまし。」

秘書さんは付いてこないようです。

まあいいか。

・・・・

・・・

・・

・

【お城にて】

久しぶりの城ですね。

召喚組の妻達が妊娠する少し前から城には行っていません。

ゲートがなければ片道だけでもなかなかの時間がかかるので、普通の領主はなかなか王都へ行く事ができません。

ゲートがあるので簡単に行き来していますが、本当ならば何らかの高速で移動できる乗り物を活用するか、空を飛ぶ魔獣に乗って向かうしかありません。

間違っても徒歩では貴族の領主の身体がもちませんし、危険すぎます。

「旦那さま！こっちよ！」

ザーラが子供とやってきます。

「あれ？もしかしてアーダも子供と来てるのかい？」

「ええ、たまには子供を城に連れて行かないと、慣れないから。」

何に慣れるのか知りませんが、今はいいでしょう。

「ザーラが案内してくれるのかい？どこに行けばいいのかな。」

謁見の間の可能性もあるけれど、今回の呼び出しの内容次第では、もっとこじんまりとした部屋での可能性もあるし、そもそも国王であるアルノルトが関わる必要は必ずしもあるわけではないので、さてザーラは何処に連れて行ってくれるのかと思ったのですが、

「国王であるアルノルトとはもう話をする必要がなくなったから、本当は常山領でもよかったのだけれど、ゲートを使わす訳にはいかないでしょ？」

といい始めます。