第357話 ユハニが対応をしている間に

色々な疲れを癒すために?

領地には温泉があるんです。

わざわざ地面を深く掘って得た温泉。

だって入りたかったんだもん!とか言ったらきもいと言われそうなので言いませんが、温泉好きな僕にとっては、温泉がわいた瞬間、アーダなんかには狂ったのか?と思われたみたい。

まあいいんです。


で、今僕は僕と僕の家族専用の温泉施設にて妻と入浴中なんです。


侍女さんも全員無事に戻ってきたので、まあ汚れは魔法で綺麗になりますが、精神的な癒しを得るために、ダンジョンに居た全員で入ってます。

え?ダンジョンに行かなかった妻は?

もちろん一緒です。


しかし、これは本当に妙な気分になります。

総勢20名近い女性の中にあって、男は僕一人。

女湯に紛れ込んでしまった、そんな気分になります。

まあそれはそれで・・・・

何がそれなのかは言いませんが、僕は温泉を満喫しました。

そして湯につかりながら、ダンジョンの今後を考えます。


今回の調査のメンバーでは、恐らくあれ以上は無理でしょう。

かといって僕が調査するのもどうかと思い、ここは会った事も見た事もないですが、最高ランク【S級】パーティに依頼をするのがいいのかなあ、と。

来るかどうかわかりませんが。


まああまり考えすぎても仕方がないので、そしてつかりすぎるとのぼせてしまうので、ある程度で出る事にしました。


・・・・

・・・

・・


着替えも済ませ、ユハニに今回の状況を説明してもらうのに、来てもらいました。


「ユハニ、もう今回の調査の報告は受けたの?」

「ええ、先ほど終わりました。今回の調査を行った冒険者は今、疲れを癒すべく温泉に向かってもらいました。」

じゃあ今は周囲に居ない、という事なんだね。


「今回のダンジョンは、彼らには荷が重すぎたようです。これは私にも責任の一端があります。領主様自らが救出、という本来あってはならない事ですから。」

そういうユハニだが、彼らをどうするつもりなんだろう。

「彼らはよく纏まっていて、あんなダンジョンでなければ、もっと違う結果になっていたのじゃないかとは思うけれど、あのダンジョンは、今後どうすべきと思う?」

僕はユハニがどう考えているのか知りたいので、聞いてみました。

「そうですね、今後も調査は続けるべきと思いますが、彼らでは荷が重すぎます。S級パーティに依頼をすべきかと。」


「ああ、それは僕も思ったんだ。で、彼らを今後どうするつもりなんだい?」

「彼らの監視をしていた侍女たちからの報告もあり、もう少し時間をかけての判断になりましょうが、基本全員採用でよろしいかと。」

意外だった。全員採用とは。

「僕はてっきり全員不採用にするのかと思ったよ。」

「それも考えなくはなかったのですが、ダンジョンの調査が目的ではなく、ダンジョンの調査という課題に対し、どのような行動するのかを見たかったのですよ。」


「それを聞いて安心したよ。」


この後細かな話をした後、ユハニは退室していく。


こうして新たな家臣が増えたのですが、恐らく今後も増えるでしょう。

そして別の場所もよくして行かなくては。

今後ますます人が居りますね。

慣れない事をすると疲れるので、もっと人を増やしてどんどん任せていかないと。


・・・・

・・・

・・


そうこうしている間も時間は過ぎ、常山領はますます発展していく事になります。


そして月日は流れ、順平たちが召喚に巻き込まれてから、5年の月日が流れました。

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