第338話 なんだか悪い事をしてしまった気が・・・・

揚村さんと内元君を除外し、現在8名。

ここから2人に辞退してもらわないとなんだけど、ここで雪華と麻矢が顔を見合わせ


「あ・・・・私達もご一緒したいのですが・・・・揚村さんが心配なので、揚村さんの傍にいる事にします。」

「うう・・・・付いていきたいですが・・・・揚村さんが心配なので我慢します。」

二人は友達の揚村さんの傍にいる事にしたようですが、これ絶対我慢して、遠慮してるよね。

色々な考えがあったと思うけど、結局諦めてくれた。ごめんね。

後で埋め合わせをしないと。

「その、気を使わせてしまったね。」

「気にしないで下さい。」

「そうです。どのみち私達に戦闘は不向きですし。」

魔王の襲撃時も、王族や侍女さんの避難に協力してもらったんだっけ。


「この埋め合わせは、帰ってからするからね。」

そう言って一人ずつ抱き寄せキスをします。

「はい、期待してますから。」

「どうするか考えておきますから。」


あまり凄い事はやめてね?


結局大人なメンバーになったわけですが。


あ、友郁たちの装備、僕は見慣れてるから違和感はないですが、おおよそダンジョン探索とは無縁な、ぱっと見普通の服なんです。

ただ、僕のスキルで色々付与しているので、フルプレートメイルより防御力がありますし、快適なんです。


かくいう僕もどこからどう見ても普段着です。

ですが、やはり同じように色々スキルを施しているので、普通の剣では服は傷つきません。

ただ、気を付けないといけないのは、衝撃は身体にきてしまう、という事です。

吹っ飛んで何処かにぶつかれば、身体強化のスキルがあるとはいえ、怪我をします。

それに、ムチウチになったりしてしまいます。

なのでもし防ぐ手段があれば防ぎ、避ける事ができれば、避けた方がいいんです。


あ、それましたね。


「雪華と麻矢が、今回辞退してくれたので、この6人で向かいます。」

そう言い、2人は手を振って送り出してくれます。

何か企んでる?いや、2人が企むとか考えてしまうとか、僕も駄目ですね。

素直に2人に感謝です。


友郁、泉、柚奈、瑞華の4人は雪華と麻矢に色々話しかけているようです。

時々”本当にいいの?”

とか”ありがとう!”

とか聞こえます。


そしてオイヴィが

「もういいか?では向かおう。それと今回、一応皆認識阻害・・・・ではなく、偽装してもらう事になった。」

偽装?

つまり正体を隠してダンジョンに向かうんですね。


「一応今回のダンジョン探索は、常山公爵の家臣になりたく皆挑んでいるのであって、ここに公爵自ら出向くとなると、余計な混乱が起こるだろうし、自身の実力以上の所へ無謀にも挑むかもしれぬ。」


あ、それあり得ます。

僕を見かけて僕にアピールしようと、明らかに無理な行為をしてしまうかも。

確かに僕は正体を隠すべきですね。

スキルで何かあったはず。


アイテムもあったかな?

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る