第323話 毎日の味噌汁
僕は基本的に妻達と一緒に食事をします。
まあ、アーダやザーラのように、王都へ行ったり来たりを頻繁にしている妻は、居ない事もあるのでその限りではありませんが。
そして、何故か朝食には必ず味噌汁が。
最初は戸惑いました。何故に味噌汁?しかも・・・・味噌がある?
これはどうやら友郁が作ってくれてるようですが、何故に毎日?
「え?私言いましたよね?毎日おいしい味噌汁作るって。」
「ええと確か転移して3日ぐらいの時、伊知地さんと吉安さんに魔法を教えてる?時にそう聞いた気がしないでもないですが。」
注:59話参照
あれ、本気で言ってたんだ。
確かいっぱい美味しいお料理作ります・・・・とか言ってたような。
友郁が僕の傍から離れる事はまずないので、基本彼女が朝食を作ってくれてます。
今では大所帯なので、泉達も一緒に作ってくれてるようですが。
あ、それと王宮の中で料理を作っていた女性達、僕達から浄化の魔法を取得し、さらには家事のスキルやら色々取得したようです。
そんな彼女達ですが、最終的には侍女さんのお誘いに乗っかり、僕の領地に来てくれてるんです。
「あ、勿論王宮には別の料理人がいるさ。きっちり若いのに教えてきたからな。」
男前なのが料理長さん。
言葉使いはあれですが、面倒見のいい姉御肌。
頼りになるんです。
そんな彼女も僕の家臣の誰かといい関係らしく近いうちに結婚するとかしないとか。
「胃袋をつかんどけば、いい男を捕まえておけるからな。一度捕まえた獲物は逃がさないよ!」
とかちょっと怖い事を言ってましたが。
お昼は料理人たちの作った食事をとる事が多い僕。
時には弁当を作ってもらいます。
そして、増えた家臣の食事も彼女らの担当。
食事は大事ですからね。
それに、おいしい料理を食べられれば、幸せな気分になりますから。
何せ僕は異世界に転移させられ、食事がおいしくなくってテンションが下がってましたから。あの時のテンションの上がり方は凄かったですから。
そして本日より、朝食は17人の女性と同時に頂く事になりました。
「本日より皆様方と同じ立場になったオイヴィだ。よしなに頼む。」
友郁が最初にオイヴィさんの言葉に返答を。
「あ、その色々順平さんにして下さったと聞いてます。それに今後は私達にもして下さるとか?」
「無論だ。魔王の影響下にあるであろう其方らを解呪するのも我が役目と思っている。」
うーん、もう少し砕けた喋り方はできないのでしょうか?
そんな事を思っていると、オイヴィさんは、
「仕方なかろう。この言い方以外は知らぬ。慣れてくれとしか言いようがない。」
「そ、そうか?まあ無理してないのなら別に言い方を直さなくていいさ。」
首をかしげるオイヴィさん。
「それにしてもこの、みそすーぷなるもの、変わった味だな。独特の美味しさがあるな。」
オイヴィさんは味噌汁初めてなんだよね。
「お口に合ってよかったわ?大丈夫よね?」
「ああ才村殿。変わった味だが旨い。」
友郁がほっと胸を撫で下ろしています。
それにしてもよく味噌なんて作れたよね。
大豆と塩は何とかなりそうだけど、普通に手に入らない元も大事なものの一つがないですから。
確か何かしらの発酵をさせないといけないんだよね。
菌か麹がいるんだよね?詳しくは知らないけど。
すると泉が、
「偶然麹が手に入ったのよ、順平さん。」
「へえ。偶然って、麹も偶然の産物だよね?」
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