第273話 侍女さんに教えてたよね?

「実は、侍女の方に色々話を聞き、教えを乞うたのでございますが。」


ユハニがそう語り始めた所によると、


友郁が侍女さんに色々教えて、侍女さんも色々なスキルを所有するようになったのだけど、その侍女さんから教えてもらっても、浄化は得られなかったそうな。


じゃあ、あれかな?友郁に教えてもらわないといけない?


「実はな、我も浄化は欲しいと思うたので、侍女に色々話を聞いたのだが、どうにも分からん事が多くてな。その中で我が考えた結果なのだがな。

旦那様たち召喚者と、我らではスキルの授かり方に相当な違いがあるのではないか?と思ったのだ。」


あ・・・・なんかそれ心当たりがあります。


食堂だっけ?そこで教えても覚えられないスキルとかあったんじゃなかったっけ?


しかし職人さんってどれだけいるのかな?


「まあ・・・・僕も思う所はあるけれど、スキルが欲しい人はどれぐらいいるのかな?」


「は!ざっと1000人ほどかと。」


「え?」


「え?」


ええええ!1000人?

一寸そんなに無理!


「そこはそれだ、教えずとも、与えればよいのだ。何人かの侍女が持っておろう?」


ああうん、多分持ってるよね?

友郁が泉達にスキルを渡してたから、きっとそうやって侍女さんも持ってるんだろうね・・・・


「ええと現実的な数字じゃないので、スキルを複製して授ける事が出来る侍女さんにやってもらいましょう。間違ってスキルを授けたり、複製できるスキルは渡さないようにお願いします。」


万が一があると困るからね。


「お呼びでしょうか公爵様。」


え?侍女さん?

まだ呼んでないよね?


「すいません、心の声が私を呼んでいましたもので。」


一体どんなスキルを習得したのですか侍女さん。

そして僕は心の声が駄々洩れじゃなく、侍女さんが僕の心の声を見てたんですね。

ちょっと安心しました・・・・って駄目じゃないか勝手に人の心の中を見たら!


「ご・・・・ごめんなさい!す・・・・捨てないでえ!!!」


侍女さんが泣いて謝ってますが、捨てないでって・・・・


「ひ・・・・酷いわ旦那様・・・・抱いたらす・・・・捨てるとか・・・・」


「ちょっと静かにしようかザーラさん?」

「私の口をその口でふさぐまでだまらない・・・・むうう・・・・あふん♪」


僕は学びました。彼女らは僕を求めている事を。そしてこういう時はキスが一番。

するとほら、もう静かになってくれます。

「うう・・・・卑怯よ!キスで私が黙るとでも?」

「約束だよね?じゃあもう今後はいいの?」

「あ・・・・その・・・・もっと欲しい。」


気が付いたらザーラを抱きしめキスしてました。

あれ?何で侍女さんじゃなくザーラを?


「あ・・・・あの・・・・私はどうすれば?」


侍女さんこんな展開になると思ってないから困ってるよね。

「あ、ごめんね。じゃあええと、他の侍女さんにも頼んで、希望者にはスキルを渡してあげて下さい。」


「あの・・・・私にはないのですか?そのような・・・・あ・・・・」


暫くして満足したのか、2人は離れました。何をしたのかはお察し下さい。

「あ、そのユハニさん、そういう訳なので、侍女さん達にお願いしたので、後はそちらで何とかして下さい。」


「あ・・・・は!お手数をおかけし、申し訳ございませぬ。では、早速。」


一体どれだけの人数に声をかけたのでしょうか?

それと未だヘルトラウダがギルドから戻ってないのが気になります。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る