第237話 家臣?
まあ僕も甘いな。なんだかんだ言ってあまり人を待たすのも何だかなあと思って、僕に会いに来てくれた人の所へ向かいます。
侍女さんが案内をして下さいます。
「ここです公爵さま。」
「えっとありがとう・・・・あれ?公爵?なんだっけ?」
いつもは常山様なのに、公爵とは何で?
考える前に部屋のドアを侍女さんが開けるので、入室しました。
すると、中に居た面々が皆一斉に立ち上がります。
確かユアサだっけ?いや違った。ユハニって名乗ってたっけ?
一度か二度しか名前を聞かないと、なかなか覚えられないんです。その、日本の名前じゃないから。
「常山公爵さまに置かれましては、私達の突然の来訪に快くお会い下さり感謝いたします。メールローてお会いいたしましたユハニ・リンキネンと申します。パーティ”刹那の橋”のリーダーを務めており、後ろに控えている人物は皆メンバーでございます。」
こんな喋り方をする人じゃ無かったよね?
「ええと、遠路はるばる・・・・お疲れ様でいいのかな?」
「さほどの事では。あ、常山公爵への叙爵、おめでとうございます。」
さっきから色んな人が公爵って言ってるけど、何の事?
「ええと、さっきから皆さん僕を公爵って呼ぶけど、何の事?」
僕はさっぱりわかりません。
そして、ユハニという人物も、訳の分からない顔をしています。
「え?私共は常山様が今回の活躍を受け、褒賞の一部としての公爵位を授かったと聞き及んでおりますが?」
そんなの聞いてないけど、何かの間違えでは?そう言えば僕の色んなが色んなだった時、結婚やら知らない間に決まっていたようで、混乱してしまう順平。
「その、僕の知らない間に話が広まったようで。」
「ですが、常山様は既に公爵でございます。つきましては、勝手なお願いなのですが、我々を家臣団の末席に加えて頂けないかと思い、お願いにまいった次第でございます。」
うん?家臣団?
「その・何の事やらさっぱり。そう言う事は、誰に相談したらいいのかな?」
僕は後ろに控えている侍女さんに聞いてみます。
「アーダ公爵夫人がよろしいでしょう。」
「アーダ公爵夫人?」
え?いったいどういう事ですか?
「はい、常山公爵さまの妻なのですから、公爵夫人でございます。」
「僕とアーダさんは、結婚してるの?」
僕の事なのに、僕が知らないってどういう事?
「何を今更?ザーラ公爵夫人共々、王家の方々を娶られる、何という幸運の持ち主でございましょうか。いえ、実力で勝ち得たのでしたね?」
これは後で色々話し合いを持たないといけません。何がどうなってるのとか。
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