勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず！

第224話 どうなってるの？

僕はまだ体が上手く動かせる事ができないので、ヘルトラウダさんを行かせてしまいましたが、

この時僕は嫌な予感がしたので、追いかけようとしましたが、転倒してしまいました。

いたた・・・・

足がもつれてしまいました。

そのせいで、良くも悪くも魔法陣を模したゲートとでも言いますか、

今後はゲートと呼ぼうかと思いますが、ゲートから離れてしまい、端末の操作が間に合いませんでした。

悪い予感は当たるようで、ゲートにはヘルトラウダさんの姿がありました。

口と鼻からは出血が見られます。

僕は何とかヘルトラウダさんの元へ向かい、彼女を引っ張り出し、ゲートから出します。

そして彼女に声をかけます。

「ヘルトラウダさん！なんて無茶を！」

「つ・・・・つね・・ごふっ・・・・・」

「しゃべっちゃ駄目だ！」

「ごぼっ・・・・」

「ヘルトラウダ！」

どうやら血でまともに呼吸ができない様子。

僕は急いで彼女の喉に詰まっている血を、口から吸い上げようとしますが上手くいきません。

吐血した場合どうしたらいいか、混乱してまともな対応ができません。

この時僕は何をしてるんだと思いながら、必死に対応方法を思い出そうとします。

そうだ！取り敢えず横向きに寝かそう！

僕はヘルトラウダさんを床に置き、横向きにします。顔は下向きで。

彼女は苦しそうに血を吐き出します。

僕はこの間にポーションを探します。

あ・・・・あった・・・・

慌てると焦ってしまいますが、何とかエリクサーを取り出し、彼女に使います。

今回は表面の怪我じゃなく内臓がダメージ？

まだ僕は回復魔法を使える状態じゃないので、エリクサーを口に含み、彼女を抱きかかえ、無理やり口の中に流し込みます。これ実際難しいです。意識のない人相手では特に。

先程血を上手く吐き出せたのか、なんとか飲んでくれている？

そしてすぐにヘルトラウダさんは気が付きます。

「ヘルトラウダさん！」

彼女は暫くボーっとしながら、僕を見ているようです。

「常山様・・・・その・・・・勝手な事をしてしまい・・・・」

僕は抱きしめてその言葉を遮ります。

「謝らなくていいんです！こうなる事を考えなかった僕のミスです！ああ！助かってよかった！」

ヘルトラウダさんが安定してきたので、とりあえず抱きかかえ、ソファに寝かせます。

僕はヘルトラウダさんの状態をスキルで調べますが、どうやら魔力が尽きたようで、その為に身体に負荷がかかり、内臓にダメージが出た様子。

つまり今回使用した魔石の魔力では不足したと言う事。

もっと強い効果の魔石を使用しないといけないようですね。

そう思っていると何やら外が騒がしい様子。

で、さっきまでヘルトラウダさんの事を気にしていて気が付きませんでしたが、

フェンリルが念話で語り掛けようとしているのに気が付きませんでした。

【ふん！やっと気が付いたか！どうやらダンジョンの最下層のボスがダンジョン外に出て、この街を襲っているらしい。】

え？というかフェンリルで対応できなかった？それと各ダンジョン、侍女さんが入ってたんじゃない？彼女らは無事？