第132話 寝ている全員の頭に装置を取り付ける
・・・・これでいいでしょう。
才村さん達は、一度装置を使いましたから、勝手がわかっているので手伝ってもらい、取り付けました。
何故かアーダさんの妹?には自分がすると言って、アーダさんが取り付けてました。
どうやら自分の頭に付けてたのと同じ取り付けと分かったからでしょう。
あれ?アーダさんは自分で外してた?
「順平さん!終わりましたよ?」
「ありがとう・・・・友郁。」
何故か僕に抱き着いてくる才村さん。というか顔がお胸に?これは何ですか?
そして優しく頭をなでてくれます。
「まだここにやってきてそれほど日は経ってないけれど・・・・並行世界で過ごした日々も記憶にありますし・・・・無理しないで下さいね。もし未来が変わってしまっても・・・・順平さんが生きていない未来は意味がありませんから。」
・・・・僕は思わず涙します。
流石・・・・思いやりのある女性です。
それと、僕は彼女等には一部の未来しか見せませんでしたが・・・・全ての結果にいえる事は、日本には帰還できなかった、という事です。
ですが今は少し結果が変わってます。
あの時は王家の人は生き残れませんでした。ですが今は・・・・
なので召喚に関わった人が生きているのであれば、ひょっとして・・・・
方法を知っている人が誰かいるのでは?特に王子といわれる人物。
そういう想いもありますが・・・今は時間がありません。
なので僕はそっと才村さんの肩に手を置き、体を離します。
「僕も死ぬつもりはありませんからね。今は何故かスキルが一気にやってきた副作用と思いますが・・・・身体と頭がリンクしきれていないと言いますか・・・・ですが今はそうも言ってられません。今から装置を起動します。そして・・・・全員を助けますよ。」
僕はベッドに寝、才村さんに装置を取り付けてもらい・・・・
「では、起動をお願いします。」
こうして僕は装置の起動を確認後、精神を集中・・・・
・・・・
・・・
・・
・
またあの真っ白な世界ですね。
今度は複数の人がいるので・・・・
あれ?アーダさんが・・・・アーダさんも繋げてた?
こちらに気が付いたようで、やってきます。
「迷惑ではありませんか、常山さん?」
「いえ・・・・迷惑ではありませんが、危険なので出来れば止めてほしかったですが・・・・時間がありませんからこのまま救出に向かいます。」
「そう、ありがとう・・・・それにしても変わった世界ね?」
「・・・・この装置が作り出した夢の世界みたいなものですからね・・・・さて、探しましょうか?」
僕はアーダさんと共に進みます。
あ、はぐれるといけないので・・・・
「アーダさん、僕から離れないよう気を付けて下さい。折角合流したのですから。」
「わかりましたわ・・・・手を握ってもよろしくて?」
・・・・腕を組まれると歩きにくいので、手を握るのは問題ないでしょう・・・・
「わかりました。」
僕は差し伸べられた手を握ります。
何だか夢なのに、緊張します。
「さあ、あちらに気配がありますね、行きましょうか?」
あまりアーダさんは手を握っている事を意識してないようです。
【うわ・・・・男の人と手を握るなんて・・・・緊張してるの気が付かなければいいのだけれど・・・・】
ポーカーフェイスのアーダさんの気持ちに気が付かない僕でした・・・・
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