71 対話

本作品は群像劇です、目線、日時にご注意下さい



8/20 20:10


(マジかぁ)


「、、、と思うのだけれど? どうかしら、そもそも材料と言っても、、、」


(分っかんないよ~)


「、、ソコで使われているエネルギー体と言うのも元々は自然界で抽出されたモノで、なのにアナタ方の、、、」




ジンとアルだけが生贄になり他の者は早々に疲労回復の為仮眠に入っている


のだが


エルフの長は飽きてしまったらしく応接室の外で稼働している機械を見学している




・・・




「分かるかしら? これでも納得のいかない例文があるの、例えばこういった状況に置いて、、、」


(マジかぁ)








8/20 22:30


スー  スー  


カクン  カクン


エルフは隣で眠るアルの席に自分の椅子を近づけ、対面で熱弁するドールをポカンと見上げながらも

うたた寝を始める



その隣では書記担当!

と言う様にギルドの長がマイノートに重要そうな話や分からない単語を書き写している


「あ~くっそ、一回水浴びでもさせてくれないかな~」

頭を振り、顔を叩き! 無理にでも意識を飛ばさない様に耐える




・・・



・・・










「って!  なんの時間だよコレ!!」



時刻は23時を過ぎた所


アルとラフィ シエルとシフは覆いかぶさる様に

バルは膝を抱え、カセンは机を枕代わりに


ジン以外が各個 床、机で熟睡を始めている




「あら、随分失礼な人達なのね あまり良い気分にはならないのだけれど」


「こうなる前に気付けたでしょ!? ってかなげぇ、なっがいよ!俺超頑張ってるよ」

眠気を覚ます様についつい強めの言葉で前に出る

「も~や~だ~よ~、ほとんど言ってる意味分からないしピンと来ないからメモは取ってるよ? シエル辺りが聞いたら分かるのもあるかもだし、たださ~もうちょっとだけさ~対話! 一人語りじゃなくて対話しよう?」


ジンは嘆く様に駄々をこねる



「   対話、、対話   そう、、では対話をしましょう」

多少間があったがドールに何かが伝わってくれた様子


「お!? まさかのここに来て一歩前進?」


「でも対話にも様々な意味があるわ? 例えば一つの議論に対して問いかけ、考え、時に反論をし、、、」

「いい いい いい いい~ えっと、一つずつ質問するから! 一つずつな?ソレに答えてくれない? 出来れば俺のレベルに合わせて  あんだすたん?オーケー?」



「オ、オーケー?」






その後何度も何度も挫けそうになりました




それでも質疑応答を繰り返して吸えた情報だが



アルの言っていた通りこのドールは『エバ』と言う名前である事

彼女はこの遺跡全体については『廃墟』と言っていた、それを修復しながら計算をし、機会を待っているらしい

「何の?」の問には『計画』やら『グリーン化』やらさっぱり分からん話になってしまったので掻い摘んでメモだけを取った


襲って来た人形達については彼女の指示などでは無いらしく、単純に防衛として 入って来た者を排除する為に以前作られた物だと言う

(何その怖過ぎる防衛システム)と思い「機密事項でもあんの?」と聞いたら「あったのだとしてもどれが機密事項なのだか分からないのだけれど?」とあっさり返答が来た


他にも色々な事を聞いたが疲労と眠気で頭がちっとも働かない

寝落ちするちょっと前、衝撃的だった解答だけはよく覚えている


ずっと気になっていた

この施設? で見て来たコンピューターやエレベータ、人形と呼ばれていたロボット達 明かりや警報だってそうだ

これ等のエネルギー源、つまりは電気

コレがどこから来てどうなっているのか



何て事は無い


先程解除された扉から先、今いるエバの活動しているエリア

ここから先は電気室などでは無く『そのもの』だっただけだ


とてもしっくり来た








ここは







この遺跡は











地下発電所だ



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