第21話 夫のズボラ教育法
コロナの影響で学校が閉鎖されていた時期、共働き&自宅勤務の私たち夫婦は、交代で子守りをしていました。
それをきっかけに、我が家では「朝の支度は、お父さんの役目」と、なんとなく決まっていきました。
子どもたち(娘8歳、息子5歳)に朝ご飯を食べさせ、お弁当を作り、学校に送って行くまで、夫が全部やってくれます。その間、私はエクササイズしたり、執筆したり、仕事したり。
最近、ロックダウンが解除されて、夫が以前のように出張に行くようになりました。というわけで、夫が家にいない間、久しぶりに朝の支度の担当をしたんですよ。
そしたら、びっくり! 子どもたち、私が何も言わなくても、自分で起きて着がえてる〜。長女が自分と弟の分までお弁当を作ってる〜。
ロックダウンの前は、着がえも朝ご飯も私が用意してあげてたし、お弁当も私が作ってました。娘が「手伝いたい」と言ったら手伝わさせてましたが、そのほうがかえって時間がかかるので、朝から「間に合わない〜」とハラハライライラ。なのに、なんだこの変わりようは!
どうやってこんなに調教したの? と疑問に思い、夫が朝担当のときに、様子を見てみたら……。夫、コーヒーを片手にスマホでずーっと新聞読んでます。たまに「オラー、学校に遅れるぞ。早く着がえろ。着がえがない? 自分で探せ! 弁当に入れるミニトマトがない? 知らん! バナナでも持ってっとけ!」と子どもにハッパをかけてます。基本、何もしない。お弁当をチェックしてみたら、野菜イッコも入ってないですけど?
私が絶対にやらないような荒技ですが、それでも、子どもたちが自分でなんでもできるようになったことに本当に感心しました。私は日本人女性なので、たぶん、オーストラリア人男性の夫より、ずいぶんと細かく世話を焼いてしまうんです。細かいことを気にせずに、どーんと任せちゃうほうが、子どもは自立するのかもなぁって思いました。
「お弁当に野菜0」事件については、夫婦で話し合いましたが(笑)、なにはともあれ、夫の調教のおかげで朝の支度がらっくらく〜。「何もしない」というズボラ教育法、有効だと思います。
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