第5話 もふちゃん転移の理由



 新しい世界で暮らしが落ち着いた頃、みっちゃん(仮)と一緒にお散歩に行った。


 けど、普段とは違う道に迷って、大変な事になっちゃった。


 霧がでてきて、方向が分かんない。


 自慢のもふもふが湿気でしんなりしてきた頃には、どっちからやってきたのかすら分からなくなっちゃった。


 へたに動くと危険だから、霧が晴れるまでみっちゃん(仮)と一緒にいて、じっとしている事にした。


 でもなかなか霧はどっかにいかなくて。


 しだいにうとうと。


 居眠りしてたら、変な夢をみちゃった。


 前の世界の道端にいるような、近所のお兄さんみたいな雰囲気の人が話しかけてきたんだ。


 白い部屋みたいなところで、なんか豪華な椅子に座っていて、背中には羽が生えてた。


 フレンドリーに話しかけてきたその人は、僕をこの世界に召喚した神様らしい。


 神様は、みっちゃん(仮)が乙女ゲームの世界で大変な目にあうから、助けるために僕を召喚したとか。


 難しい話ばかりでよく分からなかったけど、みっちゃん(仮)もみっちゃんと同じくらい大事な飼い主。


 だから、みっちゃん(仮)が危ない目にあったら、助けてあげようと思った。


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