第二十六話 魔法強度
セリの使える魔法は、威力が少ない。
人族で生活魔法と
出力がある分、できる出来ないが激しい獣人。
今回の模擬戦でせりは、火魔法は使わない。
水魔法をどう使うか。
そこが課題である。
ロードがこれから披露する
氷魔法を使うのか?と考えれば
「発動に時間がかかるため難しいだろう。」
そう、水魔法は使えているが
氷になるまで生成するまでかなり時間を必要とする。
セリが今できる氷魔法は。グラスに小粒の氷を入れられるだけだ。
正直、生活魔法の類。
「貴重だけどね。」
シュルトが褒めてくれた。
実際、ロードにも難しいことだ。
氷山を作る方が楽
となる。
繊細なコントロールは難しい
の例に漏れなかった。
戦闘で使えるかは、別だ。
せっかくの場なので、攻撃魔法を見せてもらう。
的に撃つという
魔力量も節約できる、初級編と言えそうな魔法。
ロードの使うのは、範囲魔法だ。
対象を中心に広がる魔法は、
大型の魔物の体を包む程で足をとり、相手を屠る。
相手を貫く、一撃。
動きを封じる事にでき、足場を乱す効果も見込めた。
その使い勝手に良い魔法の技を
披露してもらう
ロード本人は、
“番に褒められて、嬉しい。”と尻尾があったら振っていそうだ。
セリの期待に満ちた目が嬉しい。
子供らしい興味と期待が籠った眼差し。
頭を撫で、遠くに位置する的に対峙した。
腕を振ったと思ったら、
的に氷の槍。それが貫いていた。
的は凍りついているが、確かに貫かれていて壊れている。
「うぉお!」カナンも驚くスピードと威力。
それを軽々行った。
(発動が速い!)
セリには、見えなかった。
槍が作られる瞬間?
それを保持するバランス
投げる瞬間。
投げた後と思われる動きだけだった。
コレはすごい。
魔法を撃てるからこそ、セリはわかった。
実践的で、とても攻撃に特化した魔法。
セリの知っている魔法とは
目的からして違うのだと肌で感じた。
そして疑念。
私が習得しても良い魔法だろうか?
扱えるか以前に、その根本から疑問が生まれた。
というか不安。
これを人もしくは、敵に向けられる自信がない。
それを察知したロードが
「セリの望む形ではつげするのが良い」
魔法には、想像力と心の状態も影響する。
セリの魔力では可能な事でも、
その発動ができるか?
できたとしても、支障が起こる。
出現しない場合
逆流する可能性
魔法とは緻密なものだ。
そうではない場合は、感覚的に会得している。
獣人の場合は、感覚的な習得が得意で
種族特性と言われている部分でもある。
風魔法の有用性が高いと聞くが、
身体的な強さと、精神性も密接な関係があるようだった。
それをセリは、感覚で掴めた。
それも学びのひとつだろうと思えたのだった。
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