『月に吠える』は萩原朔太郎だが、本作は文字通りの意味で月に吠える。だいたい、話しかけてきたのは月の方であるから月に責任がある。などと大真面目に書いてから自分自身に吹き出してしまいそうになった。 この類のユーモア小説は文章の軽妙さが肝要で、本作はすらすらつるつる頭に入り妙な具合で居座ってくる。朝から酒でも飲みたくなった。 詳細本作。