第203話 2020年三月前後?(4)
だから大島のオジサンも挨拶には、挨拶──!
また自身の口を開いて、「おはよう~」と、仲慎ましくいている夫婦へと言葉を返す。
そして返し終えれば、先程から彼? そう? 大島のオジサンが自身の所有する車を駐車場へと置き。五味の市の店頭の販売ブース……。
そう? 自身の売り場スペースへと向かう最中に目にしていた仲慎ましく寄り添いながら若い夫婦が、何やら見ていた物……。
そう? 山田瞬が持ち握る、スマートフォン……。
それの? 画面なのだが。若い二人が何を聴写しているのか、大島のオジサンは気になって仕方がない。
だから二人……と、いうか? 新婚ホヤホヤの仲慎ましい若い夫婦の妻に声をかけるのは、夫である山田瞬に対して大島のオジサンも罪悪感が募るので。彼の妻である、おさん狐さまの方へは視線を向けずに、夫である山田瞬だけへと視線を向けて──。
「山田君とおくさんは? 先程からスマートフォンで何を見ているの?」と。
大島のオジサンは訊ねるのだよ。
すると? 山田瞬の口から。
「大島のオジサンこれだよ!」
と、元気の良い声が返ってきたのだ。
だから大島のオジサンは、「どれ?」と、声を漏らしながら。山田瞬が、自身へと見せてきたスマートフォンの画面を覗き込むのだよ。彼は、自身の脳裏で『何だろう?』と、思いながら見詰める。
◇◇◇◇◇
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