第171話 2020年の二月? (1)

「竹輪のおじさん~! マスク~! マスク~! 竹輪のおじさんは~? 年寄りなのだから~。マスクを着用しないと~。本当に大変なことになるから~! マスクをちゃんと着用しないといけないよ~!」


 まあ、今日も朝から~? こんな声を大にした叫び──!


 と、言うか~?


 他人に対して~? お節介を焼く~。大島のオジサンの声が~。この五味の市の外の販売ブースから、我等の耳へと聞こえてくるのだよ。


 そう~? まるで~? この五味の市の風物詩になりそうな声を大にした叫び……と、言うよりも~?


 後で~? 日の本の、テレビの報道や新聞……。雑誌やSNSで大変に話題となる『マスク警察』のような振る舞いを。大島のオジサンは相変わらず毎日のように……。


 そう~? 彼が販売へとくる度に、たぬきの御老体へと。自身が持参した紙マスクを手渡ししながら『噛みマスク』を着用するようにと告げながら諫めるのだよ。



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