エモクロアTRPG「オトギバラシ」

※この感想記事には、シナリオ「オトギバラシ」の重大なネタバレを含みます。

2022年5月3日、4日に行われたセッションの感想記事です。


4月は身内の都合で大変ドタバタしており、1か月ぐらい卓から離れておりました。で、ようやく落ち着いてセッションに参加できると思ったら神卓だったというお話。


◆DLさんについて

ダブルクロス3rdやエモクロアなどなど、大変お世話になっております。いつもの神DLでありGMでもあるフーカさんに回していただきました! 本当に感謝!!


世が世ならその才覚を讃えられて神として祭り上げられていてもおかしくない最強のDLさんですね。ダブルクロスでもよくGMをされていて、参加させてもらっているのですが、描写力・展開・NPCたちの動かし方すべてが一級のそれ……! PCの動きに合わせてなぜか用意される背景(事前共有なし)、なぜか流れるSE(とうぜん共有なし)、そして完璧なBGMチョイス。一周回って怖い! 思考を先読みされている……? 


今回はそんな最強のDLに最強のシナリオを回してもらったら最強の卓になりました。という感じです。鬼に金棒、神DLに神シナリオなんだよなぁ……。本当にお誘いいただきありがとうございました!


◆PLさんについて

「オトギバラシ」は二人のPLで進めていく2PL制のシナリオとなっております。今回卓を囲む仲間であり相棒だったのは、普段から一緒にセッションを囲むことの多いベーゼンさんでした! いつもお世話になっております!! 


当然のように最強格のPLのおひとり。それはもう実家のような安心感でRPに励むことができました。シナリオ上、誰が黒幕なのかを推理することとなるのですが、2人で情報共有して「もしかしたら……」「これは……」みたいに推測しあうの超楽しかったです! というか、何気にベーゼンさんとタッグを組んでセッションに行くことって多分ない(はず)ので、新鮮な気持ちでセッションを遊ぶことができました。


◯PC:双葉 杏(PL:ベーゼンさん)

15歳の高校生。私のPC「江戸川」と同じ1-Aですね。

お母さんを幼いころに亡くし、母親の代わりに弟の世話をしたり家事を頑張ったりと苦労人な子。結構な優等生で、かなり学力も高いのですがPCの江戸川には勝てないらしい。因みに名探偵コナンが大好き。ミステリー研究会に所属。


品行方正、成績優秀。弟たちの面倒を見ているからか、非常に面倒見もよく所謂学級委員長タイプ。でもいい意味でとっつきやすく、高根の花というよりかは皆の愛されキャラといった感じでしょうか。あと立ち絵がすごくかわいい。おさげにしていて、黒縁の眼鏡が印象的ですね。

大人しい性格なんですが、同時に明るい性格で、ところどころ砕けたトークもしてくれるのがいいですね。あと定期的に名探偵コナンネタを挟んでくるのがツボです。時折江戸川をからかってくるのが大変すばらしかった……。江戸川も江戸川で、双葉のことをからかったりと友人感覚で接していました。


物語を通じてしっかりと芯をもった子で、すごく安心して探索することができました。なんというか、お互い言いたいことがわかってるみたいな感じで、パスを投げたらちゃんと受け止めて、投げ返してくれる。それも滅茶苦茶いいところに返してくれるのはPL力の高さを物語ってると思います。なんかこう、2人の距離は友達なんだけど、パス回しが自然になりすぎていて親友のような夫婦みたいな、一体感があったのかなぁと思いました。


◯PC:江戸川 真理(PL:とたけ)

私のPCですね。双葉と同じく15歳の高校生。クラスは1-Aでミステリー研究会に所属。両親ともに健在ですが、普段から仕事で家を開けがちなため、幼少期から両親とは疎遠です。小さなころは祖母と一緒にいることが多く、そのころから書籍を読み漁っていたこともあり、頭でっかちなタイプ。行動力のないコナンみたいな。


人付き合いは苦手で、一歩近寄られたら一歩遠のく。良くも悪くも友達から進展しないようなキャラクターにしてみました。今回は知性を前面に押し出すような、クールなタイプの性格にしてみようと思ったわけです。ただ、弱点がないと面白みに欠けるので、一気に歩み寄ってくるようなタイプには弱い、つまり押しに弱いキャラにしてみました。双葉がおとなしいタイプながらも、変則的に距離を一気に近づけてきたりしたので、そのタイミングで素の自分が出たり慌てたりなんかできて楽しかったです! 理詰めで行動するけど、極端な行動派には押し切られる。そんなRPができていればと思いました。


基本的には冷静沈着。常に紳士然としつつも、言葉の端々から高飛車でちょっと世間知らずな感じが漏れ出ているようにとRPしていました。高校生になったばかりの少年とも青年とも言えない微妙な年ごろって難しい……でも双葉ちゃんといろいろ絡めたのはとても楽しかったです。また遊びましょう!

今回はがっつり考察をして遊んでいたこともあり、ぐいぐい引っ張っていったり、逆に引っ張られたり。時には双葉ちゃんの行動力や心の強さに圧倒されていたりなど。表面上は変わらないけど、内心はざわつく場面が多くてとても楽しいキャラクターでした。またいつか、一緒の卓であそびたいですね!


◆シナリオについて

がっつり骨太な推理シナリオ! 登場するNPCの数も多く、かなりの背景が設定されているので、すべてを解き明かしていくのは大変かも……高難度というか、慣れてる人向けなシナリオとおもいました。多分、CoCとか別システムを結構やってる人なら大丈夫。3日間の調査期間を経て、最終的にPL/PCがどんな選択をとるのか。そしてそこに至るまでの推理が正しいかが問われるかなぁと思います。


今回は私は、エクセルで関係図を作ったり時系列に物語を並べたりして推察を重ねていきましたが、本当によくできたシナリオだなと戦慄しました……恐ろしい。これが無料で公開されているですって……? 登場人物やオンラインセッションで使いやすい素材込み、Boothで販売されているものでも500円だなんて!? 是非皆さんも一度チェックしてみてください。


今回、江戸川と双葉が至ったエンドはBエンド。つまり人は人、怪異は怪異というエンドでしたが、私たちがたどった道としては最良の解だったかなと思います。結局、今この瞬間は正しくてそれが良かったとしても、数年後には? 数十年後には? あなたが死んだときには? といったタイミングで、嘘を重ね続けるのは無理があるし、きっとどこかで決定的な破綻をもたらすだろうというのが江戸川の解釈でした。


なによりも、大切な人を「失った」と、正しく悲しみ、死と向き合うことができないというのが一番我慢ならなかったのかもしれません。江戸川は頭でっかちで、何もかも理詰めで考えて理論武装をしていきますが、そういったものを抜きにしても織畑鶴乃のことも、御伽雀のことも正しく「悲しみたかった」んだと思います。


彼自身、友達は少なく、もしかしたら高校生活で双葉以外に初めてできる友達かもしれない……そう思ったからこそ、正しく悲しみ、正しく別れを告げ、正しく埋葬したいと思ったんだと思います。そして、その選択肢を選んだことを、永遠に忘れないように、ちゃんと背負えるようにしたかったのだと思うのです。


まぁそれはそれとして、他のエンドだったらどうなっていたのか、興味が尽きることはありません。IFの話にはなりますが、もし織畑鶴乃も、御伽雀も存在が許されるような世界が来たのだとしたら。きっと織畑をミス研に誘い、放課後は謎解きをし、新しいミステリ文庫を読み漁っては益体のない批評を行い、帰り道には双葉に誘われて買い物に付き合ったり、期末テストでは織畑の勉強に付き合い、年末にはみんなで鍋を囲んでみたりして……そしてある時、違和感に気が付くのだと思います。そして、きっと今と同じような別れを迎えるのではないかなと思ったりしました。

江戸川真理も、双葉杏も。ミステリ研の人間です。きっとそこに謎があれば、それを解いてしまうことでしょう。

そしてそのときは、今よりもひどく別れを惜しみながら、今よりも再開するときのことを想って、正しく別れを告げるのだと思います。




はぁぁ~~~~~滅茶苦茶エモ成分を得ることができました……噂には聞いていたけど、いい意味で重たく心にずっしるくるシナリオでした。なにより、神DLフーカさんと、神PLベーゼンさんに囲まれたことが恵まれすぎている……!


今回は一緒の卓を囲めて大変うれしかったです! そして楽しかった!

また機会があれば、是非よろしくお願いいたします。それでは!

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