話し合おうじゃないか(巾木side)

巾木、 密、 園田、 金鬼の4人は全力で走っていた。

亜人の群れが続々と追いかけている。

一番後ろの園田はまきびしを撒いている。


「ぐ!!」

「がっ!!」


まきびしを踏んで次々と倒れる亜人達。


「情けねぇなぁ!!」


頭がばねになっている亜人がジャンプをして4人の前に降り立つ

瞬間を狙って金鬼と巾木が剣で斬り伏せる。


「ちぃ!!」


亜人達は走り続ける。


「おい!! 何時まで倒れてんだお前等!!」


後方からやって来た新手の亜人の一体が

まきびしを踏んで倒れている亜人に檄を飛ばす。


「・・・・・」


倒れている亜人は何も言わない。


「おい!!」

「止めろ」

「あぁ!?」


亜人は振り返る。

そこには長髪の老婆マヤが立っていた。


「マヤ様!! 何故ここに!?」

「巾木は重要、 凄い重要、 そして他の3人も凄い魔法使い

園田の魔法は【HeartBreak】傷を付けられると心臓に向かって氷が伸びて

致命傷になる魔法、 こいつらはまきびしの傷から心臓を氷で貫かれてる」

「じゃあ死んでるのこいつ等!?」

「その通り、 お前達で何とかなると思ったがそうでもないらしい

私が出る」

「そ、 それならば安心ですね」

「お前達はスカイの元に行きなさい、 あっちの廃マンションにいるから」

「は、 はい!!」


亜人達が廃マンションに向かう。


「じゃあ私は向かおうか【未確認飛行物体】」


そう呟くとマヤは光球に包まれた。

そしてその光球は直角に曲がる軌道で高速で移動しながら巾木の前に降り立った。

密がナイフで攻撃するもまるで通じない。

光球が消えてマヤが現れる。


「どうも初めまして巾木議員

私はビア帝国第十三騎士団【純白の真珠】の生き残りのマヤです」

「!!」


身構える一同。


「お前達、 下がりなさい」


追って来ている亜人達に命令するマヤ。


「え、 いや、 しかし・・・」

「シャイニングバースト」


光属性の攻撃魔法。

汎用魔法の範囲攻撃で亜人達諸共巾木達を攻撃した。


「うああああああ!!!?」

「っ!! この!!」


密が拳を振り上げてマヤに迫る。

【Darkimpact】魔力を込めた拳で相手を殴り飛ばす密の固有魔法。

単純だが今はこれで良い。 ベストの選択の筈

だがしかし拳が激突する前に逆にマヤに殴られ地面に叩きつけられる。


「な・・・」

「話し合おうじゃないか」


マヤは宣言した。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る