ビックなメロンにメロメロ

カランコロン、 とベルが鳴る。


「いらっしゃいま・・・ウィノさん」

「誰?」


騎士達3人が入店して来たウィノを見る。


「・・・う、 うぇ?」


ウィノは亜人達を見て混乱している。


「あ・・・ラビー!!」


はっ、 として叫ぶウィノ。

続いてカランコロンとアラモードが入って来る。


「邪魔」

「あ、 す、 すみません」


ウィノがアラモードに道を開ける。


「どうも初めまして

私はビア帝国第20皇女、 アラモード・ボウル・ビアです

以後、 よしなに」

「どうも・・・ラビー・ストロングです

それでアラモード殿下、 本日はどの様な御用件ですか?」

「貴女を妻に娶ればビア帝国の皇帝になれると言う話は御存じですか?」

「ツイスト殿下から伺っています」

「ツイスト兄様は今何処に?」

「・・・・・」


ちらりと騎士達を見るラビー。


「今は我々の詰め所に居ますよ」

「変な顔の人ねぇ・・・まぁ良いわ、 兄様なんて如何でも良い

ラビー!! 私の妻になりなさい!!」

「え・・・と・・・私の記憶が確かならば貴女は女性では?」

「私は女同士でも大丈夫!!」

「え、 えぇ・・・」


困惑するラビー。


「女性同士で結婚出来ないでしょう」

「大丈夫!! 帝国で法改正がされた!!」

「・・・・・」

「悩んでいる様ね・・・ならば・・・

私と結婚すればどんなメリットがあるか提示しよう!!」

「メリット?」

「そう!!」


アラモードがごそごそと懐を弄る。


「じゃーん!!」


懐から出て来たのはメロンである。

おっきく3Lサイズは有る。


「いや、 それは入らんやろ」


ツッコミを入れるウィノ。


「これが何だか・・・分かるか?」

「メロンですよね? 分かりますよ」

「くくくくく・・・この一玉5000Gは固い

このメロンを毎日食べ放題と言われたら・・・如何する?」


でぶ妖精が羨ましそうに見ている。


「・・・・・殿下、 ひょっとして食べ物で釣ろうとしてます?」

「そうだが?」


物凄い自信満々なアラモードに呆れたラビー。


「悪いですが、 私はそんなに安い女じゃ無いです」

「ならば試食してみるが良い!! あまりの美味しさにメロメロだ!!」

「・・・・・いや言ってもメロン・・・ですよね?

メロンを食べた事が無い人なら兎も角、 私、 メロン食べた事有りますよ?」

「良いから喰ってみろ!! 話はそれからだ!!」

「はぁ・・・」

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