うどんでぶ妖精登場

でぶ妖精遺跡のホールにやって来た一行。


「ふぅむ、 興味深いな」


小説家が興味深そうにしている。


「人工物とは言えないがここにこうして巨大なホールが出来ているのは

不自然な気もする」

「でぶ妖精が掘ったんじゃ?」

「でぶ妖精は怠け者だからその線は薄いのでは?」

「いやいや、 あぁしてお店をやっているし働くでぶ妖精もいるかもしれない

早速お店に行ってみない?」


わくわくしているラビーが促す。


「まぁ行ってみるか、 どの店にする?」

「色んなお店が有るから迷うなぁ・・・」

「迷う必要は無いだろう」

「何故?」

「店も色々ある、 学芸会レベルやちゃんとした屋台

飲み屋の様な所もある、 しっかりした店で食べよう」

「ん-・・・じゃあここかな?」


ラビー達がやって来たのはうどん屋である。

しっかりとした店構えで本当に店と言う店である。

ちゃんと壁も作って有り扉も有る。


「じゃあ行きましょうか、 おじゃましますー」


がらがらと扉を開けて入る。


「にょにょにょー」


うどんと書かれた帽子を被ったでぶ妖精がうどん生地をぽんぽん捏ねている。

店内には大勢のでぶ妖精がうどんを啜っている。

食べ終わった後には林檎やおにぎり等、 食べ物を代価に置いて行っている様だ。


「ふむ・・・中々の繁盛店だな・・・」

「店主、 おすすめは?」

「うどんにょー」

「いや、 それは分かるけど・・・とりあえずメニュー見よう」


メニューに載っているのはうどんとざるうどんの二つのみである。


「ストロングスタイル・・・じゃあうどんで」

「そうだな、 ここはこのおでぶちゃんの実力を見る為にうどんを注文しよう」

「じゃあ、 全員うどんで良いか?」

「そうしようか・・・」

「ほいにょー」


とりあえず全員うどんを注文し食べる事にした。


「にょにょにょー」

「あの手付き・・・慣れているな」

「プロね、 間違い無く」

「にょ、 にょ、 にょー」


捏ねたうどん生地を機械に入れるうどんでぶ妖精。


「製麺は機械任せか・・・」

「うーん・・・じゃああんまり期待出来ないのか?」

「それは如何だろうな、 機械に任せる事で均等に麺を切り分ける事が出来る

全部手作業=玄人、 という事では無いだろう」

「にょにょにょん」


出来上がった麺を茹でて器に盛って皆に出すうどんでぶ妖精。


「はいどーぞ」

「じゃあ頂きます」

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