積み上げて積み上げてひたすらに進め

主人公は木こりです。もう一度言います、木こりです。だから、装備は斧なのです。でもこれ以外の武器はないと言うほど、似合いであるのだと思います。
さて、これぞファンタジーと言うべき要素が詰め込まれた本作。騎士に王女に精霊に獣人に、まさに盛りだくさんと言えよう。
ただそんな『要素』に負けたりしないひとりひとりのキャラクターが何よりの魅力である。

キャッチコピーにある通り、不器用な木こりと不器用な王女。いや、不器用というか無骨というか、引きこもりというか。
そんな彼らは、旅をする。
各章ごとに非常に鮮やかな光景と掘り下げがされ、敵もモブも生き生きとしている。この世界の中で生きている。
そんな彼らの生き様は、過去からの積み重ねだ。託され、積み重ね、そうして彼らは前へと進む。何が目の前に立ちはだかろうとも。

心躍るファンタジーを読んでみませんか。
おすすめです、ぜひご一読ください。

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