【映画】 ビューティフル・マインド (2001年)
ジャンル:ドラマ
出演:ラッセル・クロウ、ジェニファー・コネリー他
私のお勧め度:★★★★★(5)
本日は、2001年度アカデミー賞4部門を受賞した「ビューティフルマインド」です。
――映画好きのあるある言いたい~♪
『観たか観てないか忘れてもう1度観てしまう~』
この作品、実は以前、観た気がするのですが、どうも内容を思い出せず、この機会にもう一度鑑賞してみました。
結果から言いますと……
観終わった後も、どうも最後のシーンの記憶がありませんでした。
ちょっと私自身、記憶力が衰えてきたのか?と不安になった所ですが……
素晴らしい作品だったのでレビューを書きたいと思います。
以降ネタバレを含むレビューとなります↓
この映画は、実在された天才数学者、ジョン・ナッシュ氏の半生を描いた作品です。
ストーリーは彼が大学生だった頃から始まります。
ジョンは数学が全てという位に、のめり込んでいる一方、大学の講義はくだらないと独学でいつも1人勉強に励んでいました。
クラスメート達も彼の才能は認めつつも、一匹オオカミで数学以外には、興味を示さない彼をバカにしてからかったりしています。
女性をバーで口説いてみるというシーンでは、口説く過程を省略し、「はやくすることをしよう」を言うようにストレートすぎる為、女性に平手打ちされてしまったり。
またクラスメートと全員が女子を均等にお持ち帰りするには、どうすればいいかなど、全てを数学に置き換えてしまうという面白いエピソードも登場します。
よく、数学等、数字にずば抜けて強い方は全ての物体や事象などが数値で見えてしまうと言いますよね。
天才も、なかなか辛そうだなぁと思ってしまいます。
そんな変わり者の彼の唯一の理解者が、寮の同部屋のチャールズでした。
チャールズは、ジョンの疎外感や大学の単位制のシステム等に馴染めないといった、あらゆる悩みに親身になってくれる親友になります。
私自身も大人数のグループで仲良くすることがあまり得意ではなかったので、こういう友達がいてくれたら大好きになってしまいそう。
ジョンがやっと書けた論文が教授に認められ、クラスメート2人と計3人で、マサチューセッツ工科大学のウィラー研究所に勤務することとなります。
その時に、1番ジョンをからかっていたはずのライバル、ハンセンが祝ってくれるシーンはとても良かったです。
最初は、憎たらしい、いじめグループのリーダーかと思って観ていたのですが、彼の才能を認めつつも、からかっていたのだとこのシーンで分かりました。(後々、彼はもっと人格者と分かり、反省した次第です)
ウィラー研究所に勤務していたジョンは、ある日、極秘の任務を受けることになります。
これが、当時の戦争でよく用いられていた暗号解読でした。
他作品でも、「アルキメデスの大戦」や「イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密」等でもお馴染みですね。
一見、フィクションのように思えますが、こうした事が本当にあったかと思うと怖いですね。
彼が頼まれたロシアの通信暗号は、エド・ハリス演じるパーチャーという男性が依頼し、ジョンの監視なども行っていました。
余談ですが、私の個人的見解では、エド・ハリスは必ず何か重要なカギを握ってるはずです(今回もそうでした)。
そして、ジョンは暗号解読の傍ら、学生の講義等も仕事上せねばならず、受講生のアリシアと恋に落ちます。
アリシアは彼の一風変わった講義も熱心に受講し、彼のストレートすぎる恋愛思考にも理解を示してくれる素敵な女性でした。
パーティーでジョンとアリシアが夜空を見上げながら、星を探すシーンは本当に美しくて……
タイタニックの例のシーン位のロマンチックさはあると思います。
また、ラッセル・クロウの演技が素晴らしくて、あれだけモテる男と言われている人が、女性とまともに話したり触れたりできないという表情、仕草が本当にリアルでした。
また、それがめちゃくちゃ可愛いのです。ちょっとプニプニしてるし。
その後、ジョンとアリシアは結婚することとなります。
結婚をし幸せなはずのジョンでしたが、真夜中にそっと家を抜け出し、暗号を指定された場所に出しに行くなど、相変わらず暗号解読によるストレスは蓄積されていきます。
アリシアはそんな彼の様子に少しずつ気づいて心配しているのですが、ジョンは自分のせいで家庭を壊すのが嫌で、ひたすら隠そうとする。
そんな時、監視役のパーチャーは家族を避難させ、1人になって任務をこなせと言ってくるのですが……
実は、これ全部ジョンが生み出した幻覚だという事がストーリーの中盤で判明します。
最初、私自身も訳が分からなくなってしまい、ジョンが取り押さえられた精神科医の方が偽物でロシアの陰謀なのかなとも思ってしまったり。
でも、幻覚だったのは、彼が学生時代に同部屋だった唯一の親友「チャールズ」とその姪っ子、そして彼に暗号解読を依頼した「パーチャー」だけが幻覚だったんです。
パーチャーが幻覚ということは、「暗号解読」も実はジョンの幻覚でした。
久々に、どんでん返しに驚いてしまいました。
何となく「エド・ハリス」に何かは感じてはいたものの……(失礼)
大学時代のクラスメートで同じ研究所に勤務する2人と奥様のアリシアが、彼の誰も入れない仕事部屋を見た時の衝撃。
彼が勝手に1人で暗号解読をしていた新聞や雑誌、写真等が壁一面にクモの巣のように張り巡らされていて……
そう、よくあるサイコな犯人の犯行計画部屋みたいなやつです。
これは実在された人のストーリーなのかって位のジェットコースター感があります。
そしてその幻覚は統合失調症の症状であることが判明し、彼とアリシアの奮闘が始まります。
これは、本当に観ているのが辛くなりました。
アリシアも彼との間にできた赤ちゃんを世話しながらも、ジョンの病気とも向き合わなければならない。
ジョンは自分の幻覚を理解しているものの、薬で数学ができなくなっていく恐怖とアリシアへの罪悪感で、どんどん自分を追い詰めるようになってしまいます。
本当にこういった病気を抱えている方や、周りの方のご苦労を思うと胸が痛くなります。
2人は、紆余曲折ありながらも治療を続け、子供も無事成長し、かなりの年月が経過します。
ジョンはアリシアの勧めで、昔の母校(大学)に今度は受講生として通うことになります。
その大学には、あのいじめていながらも一番のライバルであった、ハンセンが勤務していました。
ハンセンはジョンの病気を理解していて、彼が大学で気持ちよく過ごせるよう、色々と取り計らってくれるんです。
もう、涙腺崩壊でした。
親友は1人だけと思っていたジョンですが、研究所に一緒に行ったハンセンのグループにいた2人も、アリシア等と同じように心配していてくれていたし、ハンセン本人も、めちゃくちゃいい人じゃないですか。
ジョンの場合、孤独だと思っていたのは自分だけで、周りの人にとっても愛されていたんですよね。羨ましい……
大学で受講している最中も相変わらず幻覚は続いていて、1人でブツブツと話すジョンを学生達が冷やかします。
ですがジョンが1人、図書館で勉強していると、ジョンの理論の素晴らしさを知っている学生がいて、彼に自分の理論も見てくれるようお願いする。
その時から、またジョンの数学者としての人生が動き始めます。
図書館で数人で行うようになったジョンの勉強会が好評で、ついには講義を皆の前で行えるまでに症状が回復します。
とは言え、ずっと幻覚は見えていたようですが、以前とは違い、その存在を無視できるようになります。
その後、講義を終えたジョンにノーベル賞の関係者が受賞を連絡に来るのです。
それも幻覚だったら、悲しすぎる~と思って心配していたのですが、それは本当に受賞の連絡でした。
受賞式のスピーチがまた素晴らしくて、最後にアリシアに最初に貰ったハンカチーフにキスをするシーンは、流石、あちらの方は小粋な事をされるなと感じました。
日本だと照れ臭くて、こういうことされる方は、ほぼいらっしゃらないでしょうね。
素直にパートナーへの愛を大衆の面前で伝えられる文化、羨ましい。
彼は残念ながら2015年に逝去されましたが、ノーベル賞、受賞後も教鞭を執られていたようです。
困難も沢山あったとは思いますが、好きな事をずっと追及し続けられた彼は、
とても幸せだったのではないかなと感じます。
1つの事を追求し続けるって並大抵の事ではないですし、それが許される環境というのも得られる人は、一握りなのかなとも思います。
彼の数学に対しての一途な思いが、周りの人からも共感を得たのでしょうね。
本日の結論:ラッセル・クロウの可愛いがすぎる!
*ついつい長文になってしまいました。次回からコンパクトを目指す!多分。
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