第88話 苦手分野。

 ホラーorミステリーは、苦手or下準備という課題になるので、時間的に見てホラーを書くしかないと思うんです。


「あらあら」


 つ(大吟醸)


「無理だと思うけど」


 一応構想を考えていたのですが、聞いてくださいます?


「いいよ」


 テーマは約束の大切さ。


「はい」


 コンセプトは取り返しのつかない悲しみ、です。


「かなしみは、ごもっとも。でも、あと十数時間で書ける?」


 女神、助けて。


「いいよ」


 設定は貴人のもとに美しい竪琴奏者が訪れる。


「そんで?」


 貴人は幼い。


「うん」


 そして、傍若無人で驚くほど自己中心主義。


「ああ、まあね」


 で、自分勝手な理由で約束を破り、それがもとで竪琴奏者は死んでしまう。


「それで?」


 貴人は悲しい竪琴の幻聴をきき、きがくるってしまう。


「ほう」


 どうでしょうか。


「なかなかまとまっている。しかし、どうするの?」


 え?


「寝ないで書かないと間に合わないよ」


 うーん、今日は筋トレしたから眠いけど、頑張ってみましょうか。


「えー、どうしよう……」


 女神はご就寝ですか?


「うん」


 じゃあ、明日にしましょう。


「うん」


 おやすみなさいませ。

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