第341話 アルマジロのした事
今倒した堅牢系統での進化の『頑強なアルマジロ』が使ってきた謎のスキルは、実はライオンにもあるっぽい! それなら第9段階までの堅牢のスキルツリーのスキルって事だよね!?
「ちょっとスキルツリーを見させてください! それっぽいのを探してみます!」
普通に内容を聞こうとしてたけど、ライオンのスキルツリーにもあるならそっちで確認してみたいもんね!
金金金 : さて、どんなものなのか。
水無月 : 初めは耐えてたし、堅牢のスキルツリーのあるのかな?
サツキ : さーて、それはどうかなー? 色んなとこに色んなスキルがあるからねー!
むぅ、地味に姉さんが思わせぶりな事を言ってる! でも、私の意見は水無月さんと一緒! だから一番最初に確認するべきは、堅牢のスキルツリー!
「それっぽいのはどれですかねー? 『突撃』や『重突撃』とかは単純に攻撃スキルっぽいので違いますよね? 『吹き飛ばし』はパッシブスキルですし、名前的にも違いそうです。『返しの突撃』は……昨日、エリアボスのウサギに使われたやつですね!」
うーん、とりあえず第4~6段階の範囲は確認したけど、そこまでの中にはお目当ての物はなさそうだね。そうなると、第7段階以上のスキルになるのかな?
イガイガ : そういや、さっきの戦闘では『返しの突撃』は使われなかったなー。
富岳 : 堅牢系統でも使うかどうかはその個体次第だしな。さっきのあれを使ってきてたなら、尚更な話だ。
イガイガ : あー、そうか。位置的にそうなるのか。
咲夜 : これ、サクラちゃんへのヒントになってない!?
こんにゃく : 別にいいんじゃね? もうここまで確認してきたら、時間の問題だし。
いなり寿司 : まぁ確かにそれはそうだな。
咲夜 : あ、そういやそうだ!?
「今のがヒントなんです? 位置的にって事は『返しの突撃』とは違うルート……あ、もしかして『堅守の構え』ってスキルですかね!?」
ステータスの強化側のスキルツリーにある第7段階のスキル! というか、他を見たら『分身』とか『連突撃』とか『瞬突撃』とかだから、そもそもそれっぽいのがない!
サツキ : サクラちゃん、大正解!
ミツルギ : まぁそれがさっきのアルマジロが使ってたスキルになるぞ。
水無月 : おぉ! これってステータス強化のスキルツリーの方にあるんだね!
富岳 : まぁそうなる。だから『躱し身』や『返しの突撃』を使ってこない可能性もあってな? 絶対にという訳でもないが……。
ヤツメウナギ : さっきのアルマジロは、ステータス寄りの構成の可能性が高かったという事になるぞ。スキルではなく、通常攻撃が多いパターン。
「あ、敵にもそういう事はあるんですね!? でも、防御にスキルを使う事はあるんですねー!」
攻撃の方法としてスキルを使わないって事なのかな? うーん、ほぼ攻撃させずに終わらせちゃったから、その辺はよく分かんない!
「まぁとりあえず、この『堅守の構え』がどういう性能なのかを見てみましょう! 威力上昇なんて効果があるとは欠片も思ってなかったですし!」
ちょいちょいスキル名だけでは効果がさっぱり分からないスキルが存在してるし、これもその1つだよねー! という事で、実際にどんな効果なのかを確認なのです!
『堅守の構え』:アクティブスキル
一定時間、守りを固めて力を蓄える。
守りを解いた時に受けたダメージ量に応じて蓄えた力を解放し、一定時間の攻撃の威力を上昇させる。
Lv上昇により、ダメージ軽減率の上昇。
「……あのー、これって本当に防御用のスキルなんですかねー!? むしろ、変則的な溜め攻撃じゃないですか!?」
防御寄りの溜め攻撃だよね、これ! 『威力上昇【Ⅰ】』って強化効果があったもん!
ミツルギ : サクラちゃん、気持ちは分かるが、溜め攻撃ではない!
いなり寿司 : まぁ攻撃はしてないからな。
神奈月 : 言いたい事は分かるけど、攻撃してない以上は溜め攻撃ではないよなぁ……。
金金金 : それはまぁ……その通りか。
「うぐっ!? 確かにそれはそうですけど……こんな強化要素があったりするんですね? 侮れないです、堅牢のスキルツリー!」
溜めた後に攻撃をしてないから、溜め攻撃ではないかー。まぁそこはそうだと認めようじゃないですか! 勢い任せで言っちゃったけど、実際その通りだしね!
「えっと、結局あのアルマジロに出てた『威力上昇【Ⅰ】』が、守ってる間に蓄えた力って事になるんです? どれくらい威力が上がるんですかねー? 受けたダメージ量に応じてって事は、ダメージを受ければ受けるほど強化されるって事でいいんです?」
気になるとこはそこだよねー! ふっふっふ、だんだん興味も出てきたし、進化ポイントも多めに手に入るようになったんだし、堅牢のステータスも低いんだし、ステータス強化のルートの方にあるんだし、取ってみるというのもありなはず!
金金金 : 目を輝かせ始めた狐っ娘アバター! これは本格的に興味を持ったか?
G : 正直、サクラちゃんが興味を持ちそうな内容だとは思っていた!
ミツルギ : 守ってる間のダメージが多ければ多いほど、解除になった後の強化幅は大きくなるぞ。最大で『威力強化【Ⅴ】』までいく。
いなり寿司 : まぁ軽減幅の低いレベルでそこまでの強化はそうそうないけどな。
富岳 : あるスキルとの組み合わせでとんでもなく化ける事もあるんだが……まぁそこは流石に自分で探してくれ。
「思いっきり気になる事を言いますね、富岳さん!? ……まぁそれは心に留めておきますけど!」
複数のスキルを組み合わせて、より強化されるって事はあるもんね! そっか、この『堅守の構え』との相性がいいスキルも存在してるんだ! まぁ今そこを考え過ぎても駄目な気はするから、そこは追々とだね!
ミナト : 私的にはこのスキル、使いにくいんだけどなー。
こんにゃく : これは強化が無くても平気な人の意見です。参考にはしないように。
いなり寿司 : ちなみに、1段階ずつ割合で強化が入るって内容だぞ。Ⅰなら10%、Ⅱなら25%、Ⅲなら50%、Ⅳなら100%、Ⅴなら200%だったか。あ、強化は割合分を加算なー。
富岳 : 出来るだけ同じような状況の堅牢系統の敵が『堅守の構え』を使った時の被ダメージから計算したものだから、大雑把なもので正確な割合ではないけどな。
「ちょっと待ってください!? それ、凄まじい強化幅はないですかねー!? 特にⅣとⅤ!」
威力が2倍とか3倍とかになるって、凄い強化なんだけど! それに敵からの受けたダメージから、そういう風な事を検証してるって凄いね!
咲夜 : ……サクラちゃん、それはあくまで理論値なんだ。
G : 被ダメに応じてだから、Ⅳの強化に行くには全快状態の生命から85%減、Ⅴは95%減が必要だぞ! Ⅲが半減までで良いから、現実的な範囲はここら辺までだなー。
神奈月 : 実はスキルLvが上がってダメージ軽減率が高くなれば、強化がしにくくなるスキルでもある。まぁイージーではの話だけど。
「そうなんです!? 使えそうなのか、使えなさそうなのか、なんとも言えないとこですね……」
HPが瀕死状況まで減らないと、地味に最大強化まで行ってくれないって事なんだ。うーん、強化幅は凄いけど……瀕死での逆転用の手段?
中々に癖が強そうだけど、これは縄張りで同格の敵と戦う時とかには使えそうかも? 少なくとも、袋叩きでぶっ倒される状況から打開出来る可能性はありそうだよね!
「あれ? そういえばアルマジロは『威力強化【Ⅰ】』で済んでましたけど、25%も削れてなかったって事になります?」
チャガ : そういう事になる。地味にあそこで攻撃をしまくらず、獅哮衝波の溜めにしたのは正解な動きなんだよ。
金金金 : あぁ、だからイガイガさんが良い選択って言ってたのか。
イガイガ : そうだぜ! 性質を把握してないのに、最適な対応策を取るんだもんよ!
神楽 : それは確かに驚くね!?
「おぉ、あの時は意味が分からなかったですけど、そういう意味だったんですか!」
うふふ、無自覚のうちに最適解を引き当てていた私は凄いのですよ! そっか、堅牢の敵って、今更だけど変に攻撃しない方が良い事も結構あるんだねー! 『身構え』でダメージを減らされたり、『返しの突撃』でカウンターを受けたり、今回の『堅守の構え』でパワーアップされたり……うん、地味に厄介!
「あ、そういや強化の効果ってどのくらいの時間なんです?」
大事な事を聞き忘れてたー! そこまで極端に長いって事はないと思うけど、これは聞いておかないとねー!
ミツルギ : 効果時間はどの段階でも一律同じで1分間だな。下手に強化させすぎると、一気に厳しくなるから要注意だ。
G : 耐えてる見た目は変わらないけど『身構え』よりもダメージ軽減率は低いから、そこで見極めればいいぞー!
富岳 : 削るなら、完全に倒し切るつもりでだな。
ミナト : 別に攻撃速度は強化されないから、躱せば済む話でもあるけどねー!
神奈月 : 当たらなければ問題ないが実行出来ればの話だけど!?
「ミスしたら相当危険な状況になりそうですね!? それは了解です!」
相変わらずミナトさんはとんでもない事を平然と言ってるけど、まぁそこは気にしても仕方ないや! とりあえず、それっぽいのがあれば警戒してやっていこー!
自分で取るかどうかは……まぁ『弱点分析』を解放してから考えよ! 地味に堅牢のステータスの強化も出来そうだから、大真面目に検討しても良い気はするよね!
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