第302話 今の進化ポイントは


 ふふーん、Lvは29まで上がったし、未成体の上限Lvは30という事も判明済み! だから、次にやる事は成熟体への進化の為に最大Lvまで上げる事!


「……そういえば、ここからエリアボスのウサギの場所までって格下ばっかじゃないです?」


ミツルギ : 位置的にそうなるなー。

水無月 : あ、そっか! エリアボスがいるのは入ってきた位置だから、一番Lvが低いとこなんだ!

イガイガ : まぁ良いんじゃね? 進化ポイントは稼ぎやすいし、どれだけ進化ポイントはあっても困りはしないぞ。

真実とは何か : それが真実である!


「確かにそれもそうですか! 肝心の進化ポイントって今いくつですかねー? 出発前にそこだけ確認させてください」


 思いっきり稼ぎまくったから進化に必要な分は足りてると思うけど、もし足りてなかったら困るし、そこはちゃんと確認しとこー! 今はいくつになってるのかなー?


いなり寿司 : 結構余裕があるんじゃね?

チャガ : ギリギリって事はないと思うが、流石に正確なポイント数は把握し切れてないな。

G : サクラちゃんが確認してくれればそれで済むから、数えておく気もおきん!

咲夜 : まぁ自分の時でも、必要数ギリギリで溜める時くらいしか数えないけどな!

ヤツメウナギ : そりゃそうだ!


「あはは、確かにそうなりますよねー! えっと、それで今の進化ポイントは……おぉ、78もあるじゃないですか!」


 うふふ、思った以上に溜まってた! 成熟体への進化に必要なのは60だから、18も余裕があるよ! いぇーい! これだけあれば、何かスキルも取れるんじゃない!?


「これなら『弱点分析』を取っても……って、流石にそこには届かないですね……」


 むぅ、そういえば『弱点分析』は第8段階のスキルだったよ。そこまでの解放に45はいるから、全然足りてない!


ミツルギ : 流石に第8段階のスキルは、気楽には取れないからな。

ミナト : 進化ポイントを溜めれば、未成体でも取れなくはないんだけどねー。

富岳 : サクラちゃんはさっき雷雲で一気にLvが上がり過ぎたとこもあるし、Lvに対して少し進化ポイントは少なめか。


「あ、そうなるんです? まぁ1撃で倒してたりしたんですから、そうなりますよねー!」


 Lvが一気に上がった後にそれなりの数は倒したけど、普段ならLv1上がる間に3~4体くらいは倒してるもんね。それが1体だけになってたんだから、少なくなっても仕方はないのかな?


「Lvだけ上げればいい訳じゃないのが難しいとこですね」


 まぁこの辺はゲームバランス的に仕方ないのかな? もっとどんどんスキルツリーを解放して強くしていきたいけど……。


イガイガ : Lvだけ上がったところでスキルツリーを解放しないと、強くはならないからなー。

神奈月 : まぁそこは仕方ない部分だぞ。

サツキ : そうそう! だから、ある時にはパーッと使っちゃうのがいいよー! 強化したら、その分だけ倒しやすくなるから、結果的には進化ポイントを稼ぎやすくはなるからね!

いなり寿司 : ……そういう側面もない訳じゃないんだが、サツキさんが言うとどうもな?

G : 必要な時に必要数が足りてないってのも困るぞ……。


「サツキさんの言う事も一理ある気はしますけど、流石にこの状態で進化用の分まで使う気にはなれませんね……」


 確かに進化ポイント78の分だけ解放してしまえば、結構な強化にはなりそうだけど! 進化を目前に控えてる今、上手くいけば今日中に進化が出来そうなのに、進化ポイント不足になるのは嫌ー!


「……進化に影響しない範囲で、何か強化出来ませんかねー?」


 問題があるのは、進化の際に進化ポイントが足りなくなること! 成熟体に進化してからの第10段階以降のスキルはまた必要量が増えるだろうから、すぐには取れないと考えていいはず!


「屈強での進化のエリアボスと戦うなら、防御面をどうにかしたいですよねー。昨日のタカにも一度殺されてますし……」


 あれは『再誕の道標』があったからこそ、すぐに復活出来て倒せたんだしね。いつでもそんなに都合のいい状態になる訳がないから、挑みに行くとしても何か対策を考えないと!


富岳 : 攻撃面は、まぁ今の状況で充分だな。そうなると、耐久性を強化していく方向性になってくるか。

ヤツメウナギ : 使える進化ポイントは18か。

ミナト : エリアボスの討伐分で手に入る進化ポイント1と、Lv30に上がる時に手に入る進化ポイント3の分くらいは今使っても大丈夫かもね?

こんにゃく : あ、そうか。進化までの間に確定で手に入る分は使っても問題はないな。


「確かにそれはそうですねー! そうなると使えるのは22までですか。うーん、何が良いんでしょう?」


 進化ポイントを22まで使えるなら、第4段階と第5段階の2つとか、第6段階の解放も出来るよね。うーん、スキルを取るまでは考えてなかったけど、ここは余裕分で何かスキルを取っておく方が良い気がする!


「何か皆さん的におススメなスキルってありませんかねー?」


 自分で決めたい気もするけど、防御面に関しては皆さんの意見を聞いた方が良い予感! 今の私の直感がそう言っている!


ミツルギ : えーと、ある程度のネタバレはOKな感じか?


「あ、はい! 今は、私がすぐに取れる範囲内での内容ならネタバレでも問題なしにします!」


 流石に参考意見を求めておいて、完全にネタバレ厳禁は無茶振り過ぎるもんね! だから今回はこれで良いのです!


イガイガ : こういうパターンは珍しいな!?

G : まぁたまには良いんじゃね?

サツキ : それじゃみんなで意見を出していこー! 私的には『縄張り』がおススメ! 待ち構えてぶっ飛ばすよ!

富岳 : その方向からきたか!?


「えっと、どういう内容なんですかねー?」


 『縄張り』といえば、私が上げてない方の器用のスキルツリーの中にあるやつだよね? 防御面を強化したいって話なのに、なんで器用のスキルツリーの話のなるんだろ? 何か役立つ内容になってるのかな? うーん、とりあえずスキルの説明を見てみよー!



『縄張り』:アクティブスキル

 一定時間、一定範囲を自分の縄張りとして設定する事が出来る。

 縄張りの中にいる際は、全ステータスの強化が強化される。

 また、縄張り内にいる敵の位置を把握する事が出来る。

 Lv上昇により、効果範囲の拡大と再使用時間の短縮。



 ……あれ? ちょっと待って、全ステータスの強化!? それに、縄張りの中の敵の位置が把握できるの!? これ、姉さんの悪ふざけかと思ったけど、大真面目に使えそうなやつだー!?


サツキ : ふっふっふ、サクラちゃん、驚いてるね! でも、遠距離に特化させるならこれもありだよ!

いなり寿司 : まぁありと言えばありか? でも、縄張りにはデメリットもあるしなぁ……。

咲夜 : 縄張り内の敵全てと交戦状態に入るのがなぁ……。

ミツルギ : あと、再使用時間もかなり長めだ。使い方次第では便利なんだが……。


「あー、そういう感じなんですか。うーん、実際に使ってみないと何とも言えない感じっぽいですね」


 かなり『縄張り』には興味は出たけど、具体的な効果時間や効果範囲が分からないし、使用感がさっぱりだから、そこら辺が難点?


富岳 : 順当に行くなら、堅牢の第4段階の『踏ん張り』と第5段階の『躱し身』のセットが良いかもな。

ミナト : そだねー。ウサギの蹴りで吹っ飛ばされてたし、『踏ん張り』はあると良いかも? その上で『躱し身』で、危険なのは回避すればかなり違うはず。


「えっと、『踏ん張り』と『躱し身』ですね! ちょっと確認してみます!」


 姉さんが教えてくれたのは正直、想定外過ぎる方向だったけど、こっちは順当そうだよね! 『躱し身』が地味に気になるし、そこはしっかりと確認していこう!



『踏ん張り』:パッシブスキル

 地面に足を付いている間、吹き飛ばし効果を高確率で無効化する。



「足が付くって書かれると、犯罪でもしたような気になるんですけど!? でも、これは普通に便利そうですね!」


 これって要するに、私が体当たりで敵を吹っ飛ばす時のあれを防げるってスキルだよね! スキル名通りの効果だったよ!


こんにゃく : その説明欄にツッコミを入れるのはよくある事。

神奈月 : よくあるけど、説明自体は特に何も間違ってもないのがなぁ……。

金金金 : へぇ、そうなのか。

ミツルギ : まぁ持ってて損はないスキルだぞ! オンオフの切り替えも出来るしな。


「思う事は一緒なんですね!? 有力候補ですね、これは!」


 『縄張り』も気にはなるけど、シンプルに『踏ん張り』は便利そう! ウサギに蹴り殺された時は盛大に吹っ飛んでたし、万が一の時は役に立つ気が……あれ? 役に立つのかな? 私、その前に死なない?

 うん、そこは気付かなかった事にしよう! 多分、便利なスキルってとこには間違いはないはず! さて、もう1つの『躱し身』も見ていこー!



『躱し身』:アクティブスキル

 敵のスキルでの攻撃を、一度だけ自動で回避する事が出来る。

 Lv上昇により、有効時間の延長と再使用時間の短縮。



「『躱し身』って自動回避のスキルなんですか!? わー! これ、欲しいです!」


 堅牢のスキルツリーにあるのに耐える系統じゃなくて、回避するスキルなんだ! 耐えるんじゃなくて、何らかの形でダメージを減らすスキルがある感じなのかも!


ミツルギ : 便利は便利なんだが、これは再使用時間が長めでなー。

富岳 : スキルLvが上がれば、他のスキルよりも再使用時間は短くなりやすいんだが……まぁそこが欠点ではある。わざわざ説明にLv上昇で再使用の短縮が書いているヤツは、基本的にそういう仕様だ。

ミナト : アクティブスキルはどれもスキルLvが上がれば短くなるのは共通仕様だけど、その上でわざわざ書いてるからねー。

名無しのカカシ : 便利なスキルほど、初めの再使用時間は長めなんだよな。


「あ、そうなんですか! 確かにそうなりますよねー」


 うーん、『縄張り』も『躱し身』もスキルLvを上げた方が良いっぽくて、すぐに実用性があるかは微妙そう? こうなると再使用時間が長くても、一応はすぐに使えそうな『躱し身』が良いかなー?

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