第267話 ハチミツの採集
ふふーん、才智のハチは撃破完了! それじゃ護ってたハチの巣からハチミツを採集だー! なんか背後から時々何かが倒れるような音が聞こえてたりするけど、そこの確認は後でいいや。なんとなく理由は想像できるし!
「地味に一般生物のハチが邪魔ですね! 『放電』! ふぅ、一掃出来ました!」
ふっふっふ、放電を周囲にばらまくようにして発動! 一般生物のハチとか、これで瞬殺なのさー! 威力が分散しまくっても、雑魚過ぎるもん!
ミツルギ : 地味に便利だな、今の一掃。
いなり寿司 : マニュアル操作だからこそ出来る事だけどな。
水無月 : そうなの?
富岳 : イメージさえ出来れば、どうとでも変化させられるのがマニュアル操作だしな。まぁだからこそ得手不得手が分かれてるんだが。
G : 普通にやると、投擲の電気版みたいなもんだしな。
「おー、そうなんですか! 今までもマニュアル操作の話は出てましたけど、やっぱり出来ると便利なんですねー!」
うふふ、そうやって考えてみるとマニュアル操作が使えてる私って凄い!? 凄いよね! 凄いはず! いぇーい! 私は凄いのさー!
金金金 : 満面の笑みを浮かべながら、ドヤ顔の狐っ娘アバターである。
サツキ : 見たままにご機嫌だねー!
イガイガ : まぁ明らかに得意な側だもんな、サクラちゃん。
ヤツメウナギ : ……その手のが苦手な身としては、羨ましいもんだ。
水無月 : そういうものなの?
咲夜 : そういうもんだ! ここの得手不得手は、ゲーム性が大きく変わる!
「あ、確かに放電がこういう使い方が出来るかどうかで、全然別物になりそうですよね!」
正直な感想を言えば、放電が無ければ相当戦いにくいはず! サイコロ任せで決まった器用への進化だけど、今考えたら上手くいってるのって結構運だよね! 運も実力のうちと言うから問題ないけども!
「さーて、それじゃハチミツの採集をしていきますねー! これ、触れるだけで良いんです?」
木の枝に出来てる丸いハチの巣だけど、ライオンで木の幹を支えに2本脚で伸び上がればなんとか届く位置! 無傷で地面に下ろす必要があるとか、そんな制限はあったりしない? レンコンは掘らなきゃいけなかったし、そういう要素もあるかもしれないよね。
自分でやってみて台無しになっても困るし、多少のネタバレになっても採集の仕方に制限があるなら皆さんに確認したいところ!
ミツルギ : そこは普通に触れるだけで問題ないぞ。
G : 才智のハチが護ってる事自体がギミックだからな。それを突破したから、それ以上の制限はない。
ミナト : ちなみに、ハチを無視して取る事も可能ではあるよー!
咲夜 : それ、危険なやつー!?
神奈月 : あー、そういやそうだっけ。
金金金 : 危険?
「危険って、どういう感じに危険なんですか? あ、これは普通に質問で!」
これくらいなら聞いても問題ない範囲のはず! というか、本当にどういう事なんだろ? もしかして、才智のハチに追いかけ回されるのかな?
チャガ : その場合は……あぁ、一般生物のハチが周囲の敵を無差別に攻撃しまくるんだったか。
富岳 : その結果、周囲の警戒心が高くなって、敵が集まりやすくなる。
咲夜 : 乱戦になりやすいんだよ、その場合!
「そうなんですか!? 才智のハチもいる状態で、それは危険ですね……」
自分たちの巣を奪われた事で、ハチが狂暴化するっぽいね。そして、周囲の敵を巻き添えにして危険な状態を作り上げる……。なんて恐ろしい事をしてくれるの、倒したハチ達は!
「というか、初期エリアなのにそんな罠もあるんですね?」
初期エリアは癖が無いと言ってたような気もするけど、相当危険な気がするよ? その辺ってどうなってるんだろ? 木の方ではハチは見ても、ハチの巣は見た覚えがない気がするし……。
サツキ : 初期エリアとしてスタートした場合は、ハチの巣は無いんじゃなかったっけ? あんまり自信ないけど!
いなり寿司 : それで合ってるぞ。下手に触れると、高確率で死ぬ罠でもあるからな。
サツキ : 合ってた! うん、良かったー!
「なるほど、そういう感じなんですね! それじゃサクッと採集しちゃいましょう!」
とりあえず既に私は危険な部分は突破済みという事は分かったから、乱戦になる危険性はない! という事で、素直に採集を開始! 立ち上がって、木の幹を支えにして伸び上がって……あぁ、微妙に位置が高い! もうあと少し、もうちょっと!
「あ、届きました!」
ギリギリの高さだったけど、なんとか届いたー! 触れたら採集するかの確認が出たから、もちろんイエス! ふっふっふ、アイテム名はハチミツになるんだね!
「ハチミツ、採集成功です! どんな効果か確認していきましょう!」
手に入ったハチミツは3個! ふふーん、護ってる敵のハチがいるくらいなんだから、良いアイテムな予感!
水無月 : ワクワク!
金金金 : さて、どんな効果なのか。
「まぁその辺は見れば分かりますね!」
それじゃアイテム欄から詳細表示だー! 私としても楽しみなところ!
『ハチミツ』
かかっている毒を解毒し、生命を30%回復させる。
「おぉ! HPの回復も出来る、毒消しですか!? いいですね、これ!」
レンコンほどの回復量はないけども、それでも毒消しとHP30%の回復は素直に嬉しいね! これを使わなければいけない時は確実にHPは減ってるし、緊急時には役立ちそう!
水無月 : かなり良い効果だー!
金金金 : なるほど、ドクダミと果物の良いとこ取りか。
ミナト : そういう事になるねー! 割と希少なアイテムだから、使い所に悩んじゃうやつだけど。
ミツルギ : 入手頻度が少ないから温存しようと置いておいて、クリアまで結局使わないとかなー。
水無月 : ゲームをやってると、よくあるやつだ!
G : 1周で1個しか手に入らない全快アイテムとか、結局使わないとかあるもんな。
「あー! そういうのって、結構聞きますね!」
出し惜しむ理由は分かる! でも私は、色んなゲームでボス戦に負けかけた時に大体使っちゃう! まぁそれでも負ける事が多いし、Lv上げをしまくってごり押しで倒すから、最終的には余った状態にはなる事が多いけどね!
サツキ : サクラちゃん、他のゲームはいつもボスでよく詰んでるもんねー。
いなり寿司 : まぁ何となくは予想が付く。あれだろ、ボスの攻撃パターンが変わった辺りで死ぬとかそういう感じ。
ミツルギ : あー、その辺はありそうだな。
「それは確かにありますねー! 避け切れずに死にかけて、そのまま立て直せずに壊滅とかです!」
まぁゲーム次第だけど、完全にプレイヤー1人でやるタイプのゲームならそれはよくあるやつ! 一旦状況が崩れると、立て直す前に終わっちゃうんだよね……。新ボスの大技を、初見で的確に躱すとか無理!
「まぁその辺の話はいいとしましょう! そういえばさっきの火事はどうなりましたかねー?」
放っておけば勝手に鎮火するとは聞いたけども、実際にはどんなもんなんだろ? まだそんなに時間は経ってないから、流石に無理かな? 採集の最中は気にしないようにしてたけど、
「あ、まだ燃えてますねー! でも、範囲は広がってない感じです? それに何か倒れてる音がちょいちょい聞こえてますけど、これは燃えた木が倒れてる感じなんですかねー?」
実際に倒れてる木も見えてるから、これは多分合ってるはず! 倒れてるような音の正体も、多分これ! どうも倒れた木から先には燃え移りにくくなってるっぽい?
ミツルギ : 半分正解で、半分外れだな。
真実とは何か : それが真実である!
「え、半分外れってどういう事です?」
それって他に何かの要素がある……って、あー!? そっか、そういう事なんだ! 見渡してみたら理由が分かった!
「何体かのクマが木を切り倒してますね! これ、敵が森が燃え広がらないように適度に木を切り倒してる感じですか!」
わぁ、そんな要素もあったんだ! そっか、これなら意図的に広がるようにしなければ勝手に鎮火していくよね! 敵がそういう風に動くのにはびっくりだー!
ミツルギ : そういう事だな。こういう状況になると、火が途中で途切れるように木を切り倒していくぞ。
富岳 : 破壊消火ってやつだな。江戸時代とかの火事の消火方法に近い。
「なるほど、納得です!」
うん、そういえばそんな話も聞いたことはある気がするよ! 確か、燃え広がらないように先に周りの建物の方を壊しちゃうやつ! 敵のクマさん、消火ご苦労様です!
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