第212話 逃げたトカゲを探して
毒ヘビに追いかけ回されてたけど、なんとか無事に逃げ切った! おまけで逃げてた機敏なトカゲらしき反応が近くにあるのを確認! 今はあのヘビの事は忘れて、そっちに専念しよー!
「さーて、マップの印を見る感じでは、あのトカゲはこの辺にいるはずですけど……どこですかねー?」
マップにある赤い印の場所にやってきて、周囲を眺めてみる。うーん、パッと見た感じでは見当たらないね?
とりあえず、目の前にある大きめの木が怪しい予感! とりあえず根元のほうからジッと見ていこー! この木自体は普通の木みたいだけど……あ、看破の効果が切れちゃった!?
神奈月 : あー、悪いタイミングで看破が切れたな。
G : 再使用時間の経過待ちか。
こんにゃく : まぁその方が楽だよなー。
ミツルギ : それまでは普通に探してみるか。さて、どこにいる?
サツキ : みんなで探せー! ミナトさんより早く見つけ出すよ!
金金金 : お、そりゃいいな!
咲夜 : それ、勝てる気がしないんだけど!?
いなり寿司 : やる前から、出来ないと決めつけるもんじゃないぞ。
「いなり寿司さんの言う通りですね! ここは看破を使わずに見つけたいところです!」
この近くにいるのは分かってるんだから、ミナトさん頼りにせず、看破も使わずにトカゲを見つけたいね! うーん、とりあえず全体的のパッと眺めてみよっかな!
ミナト : えーと、もう見つけちゃったんだけど……言わない方がいい?
イガイガ : なん……だと……!?
咲夜 : ほら、もう負けた!
いなり寿司 : 早いな……。
富岳 : あー、一応俺も見つけたが……これは看破の方が早くないか?
チャガ : この位置は確かにそうかもな。
こんにゃく : 見つけるの、早いな!?
「えっ!? わわっ!? もう見つけちゃったんですか!? うぅ、今回は自力で見つけたい気分なので、言わない方向でお願いします!」
むぅ、流石のミナトさんと富岳さんとチャガさんだね。この3人よりも私が先に見つけるなんてのは無謀だったのかも? でも、見つけたって発言のタイミングでいる位置は大雑把にだけど分かった!
「ちょっとだけヒントを下さい! 探す方向としてはこっちで合ってます?」
見つけたっていうコメントは私が木を見上げたタイミングだったから、枝の上の方っぽい気がする! ここだけはヒントとして教えてもらおう!
ミナト : うん、そこで合ってるよー!
富岳 : ま、この程度のヒントはありか。
チャガ : 見当違いの場所を探してもあれだしな。
サツキ : サクラちゃん、頑張れー! 私も見つけたよー!
おぉ、姉さんも見つけたんだ!? ともかく、頑張って探していこう! どうしても駄目だった時は看破に頼るけども!
うーん、どこだろう? 見つけた人がいるんだから見えてないって事はないはずだけど、茶色いトカゲだったから木の枝にいると分かりにくいね。最初に見つけた時は、どうやって見つけたんだっけ? あ、そういえば足に白い模様が見えてたんだ!
「むぅ……白い模様が見えないと全然分からないですね……。でも、確実に今の私の視界の中にいるはずです!」
配信の映像は私が見ている視界だもんね。だから、見つからないのはただ私が見つけられてないだけ! うぅ、なんか自分で思ってて、少し悲しくなってきた……。
咲夜 : あー、サクラちゃんは機敏に出てくる足の白い模様で見つけてたのか。
G : まぁその辺が見つける手段ではあるからなー。
ミツルギ : おっ、見つけた! あー、これは確かに分かりにくい。
いなり寿司 : おし、俺も見つけた! こりゃ、看破の方が良いかもな。
うがー! 皆さんがどんどん見つけていくのに、全然見つけられない!? でも、それでも自力で見つけたいし、何かいい方法はないかな? あ、これって出来そうな気はする! よーし、やってみよー!
「よーし、それじゃ私なりの索敵方法です! 『放電』!」
イメージするのは、クモの巣のように張り巡らした電気で網を張る感じ! その状態で維持をして、トカゲに触れたら一気に電気がそっちに流れるはず! わわっ!? これ、意外と制御が難しい! でも、網っぽい放電は、不格好だけど完成! いっけー!
ミナト : サクラちゃん、それは待って!? あ、もう遅い……。
え、木に当てたら一気に放電し始めたけど……って、あー!? トカゲって枝の隙間から顔だけ出してたの!? うがー! 顔がちょっとしか見えてないのに、それは見つけるのは難しい!
うぅ、よく皆さんこれを見つけ……って、ちょっと待って? 1ヶ所じゃなくて、2ヶ所に放電が飛んでいってなかった!? もしかして他にも敵がいたの!? え、でもそこってただの葉っぱ……?
「わわっ!? これって何です!? 『看破』!」
あっ! またトカゲが逃げ出しちゃった!? うぅ、ともかくこの謎の葉っぱの正体を確認しておかないと、なんか嫌な予感がするよ。えっと、看破の情報はLv7の機敏な蝶で……。
「ぎゃー!? エリアボスじゃないですか、この蝶!? というか、葉っぱにしか見えないんですけど、蝶なんです!? でも、思いっきり麻痺してますね?」
ちょっと待って、ちょっと待って、ちょっと待って! エリアボスは探してたけど、こんな見つけ方は想定外! 葉っぱサイズだし、大きさ的にはアゲハ蝶くらい?
それにしても、なんでエリアボスなのにいきなり放電での低確率の麻痺になってるんだろ? 知恵が高いって訳じゃないのかな?
ミツルギ : ちょ!? ここでそのタイプのエリアボスが出てくる!?
咲夜 : ミナトさんがなんで止めたのかと思ったら、そういう事!?
水無月 : こんな敵、いたんだ!
こんにゃく : 放電で凄い事をしてるかと思ったら、とんでもないのがいた!?
ケースケ : これ、葉っぱに擬態してる蝶なのか?
「はっ!? 確かにそんな蝶って、リアルでもいますよね!?」
そっか、そうえいばそんな蝶もリアルにいるし、モンエボでそういう敵が出てくるのも不思議じゃないよ! むしろ、根で走る木よりはよっぽど現実的だった!
「えっと、なんかトカゲにはまた逃げられたみたいですけど、とにかくエリアボス戦を開始……って、あれ!? あの蝶、どこにいきました!?」
え、待って!? いつの間に見失ったの!? 看破で見つからないよ!? こういう時はマップだけど……近くにいるにはいるっぽい! うがー! どこに隠れてるんですかねー!?
ミツルギ : あー、やっぱりその手のやつか。ミナトさん、サクラちゃんの放電を止めてたし、初めの段階から見つけてた?
ミナト : うん、そうなるね。サクラちゃん、この蝶は昨日戦ったバッタと同じで『隠れ身』を使ってるよ!
こんにゃく : 俊敏の回避系の特化型か!
咲夜 : 隠れてくるやつが、エリアボスになると厄介なパターンじゃん!?
「この蝶、昨日の草むらに隠れたバッタと同じタイプなんですか!?」
うぅ、あの時も自分じゃ見つけられなくて、放電が偶然見つけてくれたやつだよね。看破で見つけられない敵とか、厄介過ぎるんですけどー!
富岳 : 見つけるのは……まぁ正直、放電を使えば何とかなるだろうが、問題は攻撃手段か。
サツキ : この感じのエリアボスって戦った事ないんだけど、どういう問題なの?
いなり寿司 : この手のは基本的に隠れてる状態から奇襲される事が多いんだけど、持ってる攻撃手段によって奇襲パターンが変わってくるからな。
神奈月 : 近接攻撃か、遠距離攻撃か、その違いで対抗策が変わってくる。
サツキ : あ、そういう感じなんだ!
「そうなるんですね!? それならカウンターにも使えるこれでいきます! 『放電』!」
とりあえず放電の溜めを開始! これならとりあえず奇襲は防げるし、奇襲がなかったとしてもさっきみたいに電気の網を放って位置の特定も出来るはず! 最大までは溜めずに適度に溜まったところで放電しよう。
蝶自体が突っ込んでくるか、それとも何かを飛ばしてくるか、その違いは確かに大きいもんね。ともかく位置を特定してから咆哮を当てて、動きを封じる方向で!
名無しのカカシ : それにしても……さっきの網みたいな放電、相当難易度は高いんじゃ?
ミツルギ : サクラちゃんは、妙なとこで初心者離れしたスキルの使い方するからなー。
G : マニュアル操作は、上級者に相当してもおかしくはない水準。
イガイガ : まぁ初心者でもやらないだろうって変なミスも結構な頻度でやってるけど。
富岳 : なんか妙な感じにアンバランスなんだよな。総合評価にすると下手とは言えないが、上手とも言えない、何とも言えないものだ。
ミナト : あはは、まぁそんな感じだよねー。
名無しのカカシ : すげぇ評価だな!?
こんにゃく : そういう評価なのか!?
真実とは何か : だが、それが真実である。
「なんだか皆さん、好き勝手な事を言いまくってませんかねー!?」
放電のマニュアル操作については褒められてるんだとは思うけど、他はなんか盛大に貶されてるような気がするよ!? そりゃ上手だとも思ってないし、下手と言われる部分に全く心当たりがない訳でもないけど、心境的には複雑なんですけどー!?
「……というか、全然仕掛けてこないですね!?」
あれ? もっと早くに仕掛けてくるかと思ってたんだけど、あの蝶は全然何もしてこないよ!? エリアボスなのに、全然攻撃的じゃないの? あ、そういえば俊敏系統はあんまり奇襲してこないとか言ってたっけ? その辺も影響あるのかな?
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