第153話 死にまくる事のリスク
さーて、ユリも倒したし、この調子で次々とLv上げをやっていこー! あ、でもHPが3割くらい減ってるのはどうにかしたいよね。どこかに採集出来る果物はないかな?
「ちょっとHPを回復させたいとこですねー! あ、でもいっその事、死んだら全快するしそれでもいいんですかねー?」
別に死んでもランダムリスポーンになるだけだし、今は特に目標としている方向もないもんね。今までだって何度も死んできたんだし、無理にHPを回復させるよりランダムリスポーンでHPを全快させる方が楽かな?
咲夜 : まさかの回復放棄!?
イガイガ : いやまぁ別にありな手段だけど……。
ミナト : サクラちゃん、その場合はやり過ぎたら別の適応進化が発生するから要注意ねー!
富岳 : あぁ、そうか。そこは地味に罠があるから、説明しといた方が良いか。
ミツルギ : そういやそうだなー。サクラちゃん、どうする?
「そういう聞き方の時はネタバレ案件のやつですよねー?」
うーん、適応進化に関わるネタバレ案件かー。気にはなるけど、ここは聞くべきか、聞かないべきか、悩むとこだよね。でも、罠って言うくらいだし、聞いていた方が安全? 今のタイミングで言ってくるのも気になる……。
「よし、決めました! 今回は教えてください!」
ミツルギ : おうよ!
ミナト : 既に適応進化が発生済みの状態で、新たに適応進化が発生した場合は強制的に進化になるから要注意! サクラちゃんの今のライオンだと、雷の適応進化を失う事になるから尚更にね!
金金金 : そんな仕様なのか!?
サツキ : おー! それは聞いてないと危ないね!
神奈月 : あ、そうか。サクラちゃんの今の状況だと避けるべき状態だもんな。
「え、そんな仕様になってるんです!?」
ちょっと待って!? 今の私が新たに適応進化が発生したら、問答無用でそっちに進化なの!? 雷への適応進化を失うのは嫌ー!?
「なんでそんな嫌がらせ的な仕様なんですか!?」
ミツルギ : 適応進化って、基本的に苦手な部分を補う為の進化だからな。複数の状況には適応出来ないんだよ。
G : 適応進化済みで再び適応進化が発生するのは、現状では適応出来てないって事で強制的な上書き進化だったはず。
ミナト : 根本的に適応進化は重複しないようになってるからねー。
うぅ、要するに死にまくるなら適応出来てないから、新しい適応の形に切り替えますって事なの? ……まぁ確かに適応進化の理由を考えたら、そうなるよね。
「という事は、雷の適応進化を維持したいなら死にまくらない方がいいです?」
今まで気にしてなかったけど、変に死に過ぎたら危険って事だよね!? うぅ、雷への適応は無くしたくないよー!
ミツルギ : 死因が連続して被り過ぎなきゃ大丈夫だぞ。
チャガ : 今の場合なら、敵に殺されるのを繰り返し過ぎなければ大丈夫だな。
ミナト : という事で、回復をせずに死んでのランダムリスポーンでどうにかするのはお勧めはしないよー!
富岳 : エリアを移動するか、別の死因が間に挟まれば回数はリセットされるから、そこは過剰に気にし過ぎる必要もないぞ。
「あ、そうなんですね!?」
なんだ、それなら普通に倒されるのについては大丈夫なんだね。必要以上に無駄に倒されまくるのが危険なだけなんだ。ふぅ、そこは一安心! そういう事ならHPをランダムリスポーンでの回復に任せるのは無し!
「……そういえば、雷の適応進化でなくなった場合って放電や雷纏いとかってどうなるんです?」
ミツルギ : それは適応進化してるからこそ使えるスキルだから、他のに変わったら使えなくなるなー。
金金金 : あー、オフライン版はそういう仕様か。
G : とりあえず放電や雷纏いを維持したいなら、同じ死因で死にまくるのは避けるべき。
「そうみたいですね! そこは気を付けたいと思います!」
うん、今回の件はしっかり聞いておいて良かった! 回復無視でランダムリスポーン任せの戦闘は無しでいこう! うーん、モンエボをやってると色々と罠になる部分があるもんだよね。まぁ他のゲームでもそういうのはあったりするけど!
「さーて、それじゃちゃんと回復をしながら、出来るだけ死なないように戦っていきます!」
こうやって話してる間に1割くらいはHPも回復して残りHPは8割あるから大丈夫! うん、今の話で回復は大事なのがよく分かった!
「それじゃLv上げ再開です! 『看破』!」
ふふーん、気を付けるべき事は分かったし、看破があればかなり危険性も軽減は出来るもんね。とりあえずHPを全快させたいから、一般生物でもいないかなー?
「あ、一般生物のネズミを発見……あー!?」
食べてHPを回復しようと思ったら、フクロウが獲っていったー!? うがー! このフクロウ、どこから出てきたの!?
咲夜 : あ、横取りされた。
サツキ : ここってフクロウ出てくるの!?
ミナト : あんまり多くはないけど、夜には出てくるねー。
いなり寿司 : タイミング悪いなー。
「むぅ、邪魔をしてくれますね!? あ、このフクロウって屈強なんですね!」
ふっふっふ、器用のフクロウではないのはありがたいよ! 近接攻撃がメインの鳥とか、間違った進化をしてるよね! Lvも16だから、経験値的には問題なし!
「HPの回復を邪魔した代わりに、進化ポイントと経験値を置いていってもらいますよ! 『放電』! って、あれ? 随分あっさりと麻痺しましたね」
なんか麻痺したフクロウが落ちてきたよ。放電での麻痺って低確率だよね? さっきのユリでも麻痺したし、低確率が連続で引いたのはラッキーなのさー!
神奈月 : お、これは運が良いな。
ミナト : こういうのは重なる時は重なるからねー!
咲夜 : でもって、麻痺してほしい時に限って、全然麻痺してくれなかったりするよなー。
ミツルギ : 咲夜さんがそう言うと、そういう方向に確率が変動しそうなのが怖い。
イガイガ : それは確かに。
咲夜 : なんだか否定しきれなくなってる気がする俺がいる……。
「咲夜さん、余計な事を言って確率を変動させないでくださいね!? 『爪撃』『連爪』!」
とにかく運よく麻痺が入っているんだし、今はひたすら攻撃あるのみ! 折角落ちてきてくれているんだから、攻撃しない手はないのさー!
「あまり深追いはせずに、これくらいで距離は取っておきます! 『体当たり』!」
このフクロウは屈強だから、近接攻撃は要注意! 体当たりで吹き飛ばして、距離を強引に作るのです! ふっふっふ、こういう時に体当たりは使えるよね!
噛みつきで追撃もしたかったけど、麻痺の効果は長くないから警戒していくのです! あ、やっぱり麻痺がすぐに解除になったし、今の判断は正解だったみたい!
サツキ : サクラちゃん、ナイスだよ!
富岳 : 良い体当たりの使い方だ!
金金金 : ふと思ったけど、屈強の敵って根本的に耐久力は低め?
「あ、それは私も気になります! わっ!」
このフクロウ、尖った脚の爪で突撃してきたよ! 後ろに飛び退いて回避したけど、今のは当たるとごっそりHPが削られそう!
「そこです! 『咆哮』!」
うん、見事に咆哮が決まった! うふふ、咆哮と放電は便利だねー! 空飛ぶ敵も麻痺と咆哮があれば、比較的簡単に無力化出来る!
ミツルギ : 必ずしも全部がって訳じゃないけど、屈強は生命や堅牢は低めにはなるぞ。
チャガ : 簡単な目安……目安と言って良いのか微妙な気もするが、1撃でのダメージが多ければ多いほど耐久性は低くなる。
富岳 : 屈強に割り当ててる分だけ他が低くなるんだよ。そういうのは近接の攻撃力に偏り過ぎてる個体だ。
金金金 : あー、まぁ言われてみたらそうなるか。
「『噛みつき』! 確かにそうですよねー」
とりあえず怯んでいるフクロウに噛みついて……えーと、近くに何かないかな? あ、少し先が途切れてるし、崖になってる部分かも? ちょっと行ってみて、剥き出しの岩がないか見てこよう!
サツキ : あら? サクラちゃん、移動するの?
咲夜 : あ、向かってる方向的にまた岩に打ち付けに行くのか。
ミナト : そうみたいだねー。うん、それもありだよ!
いなり寿司 : 今度は間違って自分の頭を打ち付けて朦朧にならないように!
ミツルギ : 既に今日はもう1回やってるからなー。
「同じミスを同じ日にはしませんよ!? あ、やっぱり崖になってました!」
予想通りに崖があったけど、その下に少し離れた感じで3体ほど敵がいるね。ウサギとネズミとイチゴで、どれもLv17かー。しかもイチゴは知恵だからで、ウサギとネズミは俊敏だから回避が面倒そうだし、この下にはあんまり降りたくないね……。うん、ここはスルーしよう!
「うーん、とりあえずフクロウを倒しちゃいましょう!」
移動してる間に噛みつきの効果は切れたから、萎縮が切れる前にサクッと仕留めちゃおう。このフクロウへのかなりダメージの入り方が良いから、さっき話してた屈強に偏ってるんだろうね! 噛みつきがLv3に上がった影響も大きそう!
とりあえずフクロウを地面に置いて……あ、萎縮の効果が切れた!?
「逃がさな……わっ!? 逃げるかと思ったら突っ込んできましたよ!? あっ!?」
ぎゃー!? 飛び退いた方向、崖の下だー!? 降りるつもりはなかったのに、何やってるの、私!?
咲夜 : あっ!?
G : あー。
いなり寿司 : なぜ、崖下に向かって……。
イガイガ : まぁサクラちゃんだしなー!
「うー、失敗しました! でも、フクロウは絶対に仕留めます! 『放電』!」
<成長体を撃破しました>
<進化ポイントを1獲得しました>
よし、放電の再使用時間が過ぎてて良かった! とりあえず更に追撃をしてこようとしてたフクロウは仕留め終わったよ! 瀕死なのに妙に攻撃性の高いフクロウだったね。
「……さてと、どうしましょう?」
一応無事に崖下へと着地は出来たけど、見事に3体の敵のど真ん中だねー。うん、これは本当にどうしようかな? もう一目散に逃げる?
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