第124話 解放される知恵


 ふぅ、『看破』の解放までの他のスキルやステータスの解放の事を完全に忘れてるとは思わなかったよ! なんでそこを忘れてたかなー?


「それじゃ、他のスキルも見ていきますねー!」


 もう『看破』は解放すると決めたから、そこは気にしない! さーて、途中で手に入る他のスキルは『夜目』と『解析略化』だねー! そして『知恵+7』もある!


「まずは第4段階の『夜目』からです! えいや!」


 という事で、知恵のスキルツリーから詳細を表示だー。まぁこれについては大体の予想は出来るけど!


『夜目』:パッシブスキル

 夜中に活動する際に、通常時よりも明るく見えるようになる。夜になれば自動発動。



「そのままと言えば、そのままですね!」


 ここで全く別の効果が表示されても困惑するけどね! 昼間は眩しくて見えなくなりますとか、そんな効果が出ても困る!


金金金 : これ、基本性能はオンライン版と同じ?

ミツルギ : 見え方は同じ。取ってしまえば自動で切り替わるから、オフライン版の方が使いやすいとこ。

富岳 : ちなみにだが、説明には書いてないがオフにも出来るぞ。

いなり寿司 : それって夜の雰囲気を楽しみたい人向けだっけ? 後からアップデートでそうなった覚えがあるけど。

ミナト : 最初期はオフに出来なくて困ったんだよー! 開発に改修希望を出したけどさー!

チャガ : サファリ系プレイヤーによる要望多発で、修正が入ったとこだな。

咲夜 : あー、あった、あった!


「へぇ、そういう事があったんですね!」


 ふむふむ、確かに今私が見ている光景が明るくなって見やすくなるのは良いけど、夜の雰囲気を楽しみたいって人には重要だよね! そっか、その辺は要望を聞いてアップデートしたとこなんだ!


「『夜目』は単純に色々と見やすくなって便利そうですね! ……あ、そういえば『知恵』で進化した敵の強さが極端に違うって話、もしかしてこっちのルートで進化する個体がいるからですか?」


 幼生体から成長体への進化の条件的に、こっちの識別からのルートでも『知恵』での進化は出来るはず! ……というか、この後『看破』を解放したら多分新しい進化先が出るよね!?


ミツルギ : おう、そうだぞー。

咲夜 : 敵のスキル構成までは見れないから、推測だけどなー!

チャガ : 極端な話ではあるんだが、何も攻撃スキルも使ってこない『知恵』での進化をしたばかりの成長体ってのが存在している。

ミナト : 敵に識別されたところで、特に何もないしねー!


「あ、やっぱりそうなんですね!」


 あはは、それって進化する道を間違ってる気がするけど、敵としては狙い目……でもないね。戦ってみるまで判断は出来ないだろうし、毒持ちだったら危ないからやめとこー。


「……ライオンって毒を使えるようになったりしませんかねー?」


 うーん、スキルツリーにそれっぽいものはないし、もし出来るとしたら系統外のスキルで取る感じ? あ、でも適応進化は重複しないって言ってたから、雷を無くすのは無しだよね。


サツキ : それなら私が教えよう!

ミナト : サツキさん、ストーップ!

サツキ : ……え、なんで?

ミツルギ : ……サクラちゃん、それは質問か?


「え、あ、今のは独り言で! 質問ではないです! サツキさん、答えなくていいですよ!」


 わー、危なかったー!? 今のは皆さんに聞くつもりではなくてポロっと出た独り言だったけど、姉さんが思いっきり答えてくるところだったー! ミナトさん、ナイス!

 というか、今の反応的に何か手段はありそうな気はする……あ、もしかして適応進化? うん、その可能性は充分あり得るよ……ね?


「あー!? 皆さんが毒の実でHPが1残る仕様を制限とか言ってたのって、ここの部分ですか!? もしかして毒への適応進化の為に死のうとしても、死なせてくれないんです!?」


 もしそうなら、確かに制限だー!? 毒の実を食べて気楽に毒で死なせてくれないって事だー!?


サツキ : そだよー! サクラちゃん、大正解ー!

ミツルギ : あ、答えに辿り着いたか。

富岳 : そこまで辿り着いたなら、もう言っても問題ないか。毒への適応進化をすれば、毒は扱えるようになるぞ。

チャガ : 種族としてスキルツリーにある場合は、そこは気にしなくてもいいがな。


「やっぱりそうなんですね! ……意図的に毒持ちの敵と戦って、毒で殺されてこいって事ですか」


 雷への適応進化は雷に打たれて死ぬ事が条件になるんだし、毒もそういう感じになるよね。あれ、毒持ちの敵ってそう考えると意外と重要?

 はっ、そうなると『看破』の重要性がより増してくる!? 適応進化って、多分成長体での限定的な進化じゃないよね? ……うん、まぁ今は雷を手放す気はないから別にいいや。


「さてと、とりあえずここまでの分のスキルツリーを解放していきますねー!」


 もう『看破』の解放は確定事項だから、あくまでその途中で手に入るスキルの内容を確認するだけ! そして第4段階の『夜目』の確認はこれで終わり。第3段階は『知恵+7』だから特筆すべき事もないから、もうここまでは解放だー!


<『知恵』第3段階:ステータス強化『知恵+7』を解放しました>

<『知恵』第4段階:スキル『夜目』を解放しました>


 よーし、これで2つは解放完了! この2つで進化ポイント12を消費……まぁこれからもっとごっそりと減るけど、そこはもう実況外のプレイで取り返す! それだけの価値はあるはず!


<『夜目』を自動発動します>


「あ、夜目が勝手に発動して視界が明るくなりましたよ!? こういう風に自動発動するんですね!」


 わー、これは地味にありがたいね! うわー! 昼間ほどは明るくないけど、かなり視界は良くなった!

 周囲の木の様子が分かりやすくなったし、実際に動いてみないとわからないけど回避はしやすくなったかも? それに敵も探しやすくなった気がする!


咲夜 : 夜目は必須ではないけど、持ってて便利なのは間違いない。

いなり寿司 : それは確かに。


「確かにこれは便利そうです! さてと、次は『解析略化』を見ていきましょう!」


金金金 : さて、これの効果は全然知らないんだが、どういうものか。


 ふふーん、思った以上に夜目が使いやすい感じで嬉しい誤算! これで色々と動きやすくなるよねー! それじゃ次の第5段階の『解析略化』を表示だー!


『解析略化』:パッシブスキル

 自身と敵の状態異常の有無を常に表示する。



「もの凄いシンプルですね!? え、でもこれで状態異常が分かるんです?」


 今まで敵の様子から朦朧だったり、怯んでいたり、麻痺していたりを判断してたけど、そこが明確に見えるようになるの? しかもパッシブスキルだから常時発動だよ!

 それに自身もだから、ステータス画面を開かなくても何の状態異常になってるかが分かるんだよね!? これって普通に便利じゃない?


G : 地味な効果だけど、地味に便利なやつ。

咲夜 : なくても状態異常はそれなりに分かるけど、明確になるのは便利だしな。

神奈月 : 敵ならHPの下に、自分のは再使用時間のカウントゲージの上に一覧で出るようになるぞー!


「おぉ、そういう風に表示されるんですね! 『看破』までのスキルツリーのルート、便利なもので揃ってるのはありがたいです!」


 うふふ、『解析略化』の効果も便利そうなのはありがたいねー! 無くてもどうにかなるけど、あったら便利な感じのスキルが揃ってるっぽい! ほぼあるだけ全部の進化ポイントを使う価値はありそうだー!


「それじゃ『解析略化』も解放です!」


<『知恵』第5段階:スキル『解析略化』を解放しました>


 これで更に進化ポイント10消費だけど、無駄ではないのだー! 無駄にはしないように頑張るのですよ!

 そういえば、今Lv13だけどLvいくつで未成体に進化なんだろ? Lv15だと色々厳しいから、それよりも先であってください!


「……さて、それでは本命の『看破』も解放していきます!」


 『看破』の内容はさっき確認したから、すぐに解放に移っちゃおう! もうここまで来たら止められないしね! いっけー!


<『知恵』第6段階:スキル『看破』を解放しました>

<進化先の1つが解放されました>


「これで『看破』も解放です! そして進化先も出ましたね!」


 うん、ここは予想通り! 進化条件の1つがスキルツリーの第6段階までの解放なんだから、ここで出てくるのは当然だよね!

 これで残った進化ポイントは3だから、ほぼ無くなったー! 大量に進化ポイントを使ったからには解放したスキル達には大活躍してもらうのですよ!


咲夜 : 2つ目の進化先かー。

サツキ : サクラちゃん、折角だから進化先も確認だー!

金金金 : 『知恵ある』がどういう表記になるのかが気になる。


「あ、確かにそれは私も気になりますね。それじゃ新たに出た進化先を確認していきましょう!」


 という事で、スキルツリーの項目から進化の項目へと切り替え! どんな名前が出てるのかなー?


【解放された進化先】


『上限Lvに達していない為、選択は不可能です』


・巧みなライオン

 進化階位:未成体

 進化ポイント:45

 より器用になり、遠距離での戦闘を巧みに行うライオンへと進化した姿。


・才智あるライオン

 進化階位:未成体

 進化ポイント:45

 より知恵を磨き、様々な工夫を行うライオンへと進化した姿。



「おぉ!? 『才智あるライオン』ですか!」


金金金 : ほほう、そういう表記か。

G : この進化先を選ぶと、なんだか自分が賢くなった気になるやつ。

富岳 : ……別にプレイヤーが賢くなる訳じゃないけどな。

ミツルギ : でもまぁ、気持ちは分からなくもない。

イガイガ : だよなー。実際に賢くなる訳じゃないけど、場合によっては凶悪化するし。


「あはは、そんな事もあるんですねー!」


 操作してるゲームのキャラが才智と言われても、実際に私が賢くなる訳じゃないもんねー。別に進化先として選んで解放した訳じゃないし……あれ? ちょっと待って。よく考えたら知恵での進化も雷での麻痺があるなら、選択肢としてありかも?


「……そういえば、ここに雷の適応進化を引き継ぐような情報って書いてないんですね?」


ミツルギ : あー、それは未成体への進化の際に引き継ぐかどうかの確認が出るようになってる。進化先の一覧には出てこないぞ。

富岳 : 雷への適応進化を無くしたい時は、その時に引き継がなければ良いだけだな。


「あ、そういう感じになってるんですね! それは了解です!」


 そっか、そっか。適応進化の状態は、この進化の一覧には出てこないんだね。うん、未成体に進化する時に確認が出るなら問題はなーし!

 それじゃ一通りの解放と確認も済んだし、実際に『看破』を使っていこー!

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