あとがき

※注意※

 本あとがきはリプレイ本編のネタバレを含みます。




 こんにちは。TRPGサークル『彩霧雪いろどりむせつ』のイズミユキです。

 『DX3rdリプレイ:黎明心声のアリアライト / プレリュード』を最後まで読んでいただき、本当にありがとうございます。あとがきまで完走して下さった皆様にはきっと楽しんで貰えた事と信じております。


 本リプレイは、友人であるだみさんをPC1に据え、相方のPC2をリプレイ出演経験豊富なmistoさんで固めるという布陣でお送りしました。2人のPLが繰り出す素晴らしい描写の数々、ご堪能いただけたでしょうか?


 今回のリプレイ小説は、同人誌として販売するシナリオを試遊した様子を書き起こすという新たな試みの元に執筆されています。

 非公式シナリオブック『黎明心声のアリアライト』、TRPGサークル「彩霧雪」のBOOTHにて、電子データを1部300円で販売中です。

 本リプレイで使用したシナリオを更にブラッシュアップしたものの他、白辺壮一とアッシュ・レドリックの過去を描くショートストーリーも掲載されています。

 興味がおありの方は、ぜひお買い求め下さい。


 さて、このシナリオですが、実は原案となるオリジナルの単発シナリオが存在しています。

 『Aubade Mélodie《オーバード・メロディー》』と名付けられたシナリオは、本シナリオ同様に「歌」をテーマとして扱ったものでしたが、諸般の事情からお蔵入りとなっていました。

 それをこうして再編し、リプレイとして日の目を当てる……お蔵入りの暗闇から黎明へと踏み出すきっかけをくれただみさんに、この場を借りて感謝を述べておきたいと思います。ありがとう。


 それでは、せっかくの場ですので、リプレイ本編の小ネタを語っていきましょう。


 まずは、トレーラーに書かれた最後の文「斯くて世界に、星を穿つセンリツが満ちる――」について。本編を読了して下さった皆様であれば既におわかりと思いますが、この文言には2種類のダブルミーニングが含まれています。

 1つは「センリツ」――これはカタカナ表記になっている点からも、多くの方が予想していたかと思います。アルギウスによって操られたエイルが奏でる福音による戦慄と、エイル自身の意志で歌い上げた旋律を表す言葉。

 もう1つは「星」――これは人々が生きる地球という星、そしてその衛星である月=ニュクスを表しています。

 地球を滅ぼす戦慄と、月を撃つ旋律。シナリオ本編における重大局面を表現する手法として、我ながら悪くない言葉遊びだったのではないかと感じています。


 次に、このリプレイの登場人物たちが持つ戦闘能力の相性について。壮一、アルギウス、稀生の3人に焦点を当ててみようと思います。

 まずは、壮一とアルギウス。壮一は直接戦闘においてUGN最強の個人戦力に数えられる歴戦の猛者ですが、アルギウスは複数の武器による手数と《ブレインジャック》などの搦め手を有する敵でした。生身のタイマンであれば間違いなく壮一が圧倒するでしょうが、アルギウス本人と6振りの剣を単騎で相手取るのは流石の"拳聖"にも難しかったわけです。

 続いて、アルギウスと稀生。金属の剣を従えるアルギウスに対し、稀生の能力は磁力。明確に稀生が相性有利です。加えて、クライマックス戦闘の場所は摩天楼の屋上。周囲には金属製の柵やパイプなどが大量に設置され、稀生にとっては紛う事なき「俺のフィールド」だったわけです。最終的に摩天楼全体を磁力の発生源へと変えた稀生の発想力により、アルギウスは致命的なダメージを負う事となりました。

 一定以上の実力を持つオーヴァード同士の戦闘では、彼我の能力・戦闘フィールドの相性によって大きく有利不利が変わるというのは、このセッションを通しての大きな気付きとなりました。


 さて、小ネタも語ったところで、あとがきも長くなってきました。そろそろ締めの挨拶に入りましょう。


 改めて参加者のだみさん、mistoさん両名に感謝を。2人のおかげで、とても素敵な物語を描き出す事が出来ました。

 そして本リプレイを最後まで、あとがきの締めまで読んで下さった読者の皆様。本当にありがとうございます。皆様のTRPGライフに彩りを添えられたのであれば、望外の喜びです。

 それでは、またいつかの未来あしたでお会いしましょう。

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DX3rdリプレイ:黎明心声のアリアライト / プレリュード イズミユキ @izumi_yuki

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