第112話 空間魔法
空間魔法の魔導書を入手してからのドタバタ、また教わる人が居なかったことにより、何も進められていなかったことを師匠エミリーに告げる。
エミリーは基本的なことから教える。
空間魔法は、火・風・水・土・光・闇の6属性魔法のいずれにも属さない魔法であり、契約魔法のようにそれを司る神霊による神霊魔法もしくは、自身の魔力だけで発動する魔術となる。ただ、使用できる人は少なく珍しい魔法になる。
エミリー自身は、上位の魔法回復薬の調合で初級≪簡易結界≫を良く使用する。これは目の前に、他から独立した空間を生成し、その中で調合作業を行うと不純物の混入を避けることができるというものである。その上位の中級≪結界≫になると戦闘において魔法や物理の攻撃を防ぐこともできる物になる。
有名な空間魔法は、中級≪拡張≫であり通常空間とは異なる空間、異空間と接続することで実際の大きさより多くのものを入れられる魔道具の袋をつくることができる、というものである。さらに上級≪収納≫であれば、袋の形状に限らず指輪等でも可能になる上に収納量をもっと増やすことができる。
この辺りは戦争において非常に有利になるため国家が秘匿するため、世に出回っていないとも言われている。
実際に≪拡張≫などの空間魔法(魔術)が書かれた魔導書を見るのはエミリーも初めてである。
その他に英雄譚、伝説では神級≪転移≫という頭に浮かべた場所に瞬時に移動する魔法が登場する。
エミリーがサラに教えるのは、魔法回復薬の調合にも便利な≪簡易結界≫からになる。魔導書にもある魔術語「simplex(シンプレクス)-obice(オービセ)」である。これは実物もエミリーが見せることができ、サラに容易にイメージさせることができる。
この魔導書には中級以上も記載されているようであるが、エミリー自身の知見ではまだ読み解くことができないため、魔術師委員会の書庫で研究するためにサラから借用することになった。
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