金曜日、朝。アウトーーー!!!
「よう、颯人。俺に隠れて透けブラを楽しむのはいいが、ちゃんと学校は来いよ?」
「おう、悪かったな。一応、解決した」
「それは何よりだ。で、何で五橋妹がいるんだ?」
「変態先輩、おはようございます。亜香里の今日のブラジャーは水色」
「おい、颯人。説明しろ」
「ブラジャーの説明なんかできるかっ!」
「ちげーよ!何でおまえの隣の席に五橋妹がいるんだよ!」
知らねーよ!俺が聞きてーよ!
「学校辞めるって先生に言ったら、話聞いてくれた」
うんうん、それで?
「亜香里は飛び級したかったの。もっとお兄の側にいたかったの。だから、してみた」
「軽いわ!おまえ、一年の授業受けろよ!」
「もうこの1ヶ月で、高校一年の勉強は終えた。あとは、女バスを全国に連れてったら、亜香里は飛び級できる」
亜香里の本気度がやばすぎる。1ヶ月で高一の勉強を終えただと!?あかりが部屋に篭っていたのはずっと勉強していたからだったのか!
「亜香里はずっと頑張ってた。褒めて?」
「すげぇよ、亜香里」
俺は頭を撫でてやる。
「どやあ」
「てっきりハーレムについて調べていたのかと思ってたわ」
「は?颯人、ハーレムって何?」
「亜香里はそんな無駄なことはしない。昨日はちょっと勉強しすぎて、最高に疲れてて頭が回らなかっただけ」
だから泣きながら目が死んでいたのか。
「もしかして、望美と付き合ってからずっと飛び級のために頑張ってたのか?」
「そう。お姉ばっかりずるい。平等じゃ無い。同じクラスに亜香里もなりたかった。ちなみに、お兄を一年留年させることも考えた」
「さらっと恐ろしいこと言うんじゃねーよ!」
「それはお姉が許さない。だからやらなかった」
あぶねー!こいつマジでヤンデレ一歩手前まで来てたんだな。対応間違えたら留年するところだったわ。
「お兄が昨日告白しなくても、今日から亜香里の攻撃は始まる予定だった」
うわーお。ギリギリ俺は間に合わせたわけか。
「つーか、全然諦めて無かったのな、おまえ」
「諦める?亜香里は死んでも諦めない。魂になっても、お兄に猛アタックをする」
止めてよ?ポルターガイスト的なのダメだよ?
「おーい、聞いてるか?二人はさ、その、付き合ったのか?」
「おう」
「五橋姉とは?」
「別れるつもりはない」
「そうきたか」
そうきたかって何だよ。まぁ薫にあんまり嫌悪感とか無さそうだから、ちょっと安心するけどさぁ。
「ごめんな。二股野郎だって言いふらすか?」
「二股野郎って。・・・五橋姉には許可取ってんだろ?」
「おう、そうだな。3人で付き合うって話をしてるんだ」
「じゃあ、問題無いじゃねぇか」
「は?」
「なんだよ、何か言って欲しかったのか?おまえには言わない。あかりちゃんにはおめでとう、だな」
「ありがとう、変態先輩」
「あかりちゃん、俺、こいつと親友だから、毎日めっちゃブラジャーの話をするんだ。それぐらいは許してくれよ?」
「フェチの話は大事。今度、透けブラの聖地紹介する?」
「透けブラの聖地!?」
うるせーよ、薫。静かにしろ。
「水泳部の、部室の近く」
「え?それ誰でも行っていいやつ?覗かなくても見えるやつ?」
「そう。変態先輩なら、きっと喜ぶ」
あかりさん、どこからそんな情報を貰ってきてるんだ?
「よーし、今日も始めるぞー!今日は飛び級して来た子を紹介する」
横山ちゃんが教室に入ってきた。
どうやら、亜香里のことは横山ちゃんも知ってるらしい。
「五橋、説明しろ」
先生、それじゃどっちかわかりませんって。
望美が後ろを振り返ってこちらを見る。
亜香里は席を立って右手を上げた。
「ちゅーもく!!」
亜香里がマネージャーでやった時みたいに、自分で号令を出している。
ん?ちょっと待って。なんか嫌な予感がする。
「五橋亜香里です。飛び級してきました」
亜香里は一礼すると、また話し始める。
「飛び級と言っても、確定ではありません。来週の大会で優勝して、女バスを全国に連れて行ったら、このクラスでお世話になります」
「だ、そうだ。みんな、宜し「先生、まだ話の途中です」
先生の話を遮って、亜香里がまたペコッとお辞儀する。
すー、はー、すー、はー、
亜香里が緊張しているみたいだ。ん?んんん?
おい、亜香里?まさか、やめろよ?お前、昨日じわじわとって言ったじゃねぇか。
「姉の望美がお世話になっています。みなさんもご存知の通り、うちの姉と水谷颯人は付き合っています」
おい、あかり、ストップ!お座り!
そこでやめとけよ?フリじゃねぇぞ!?やめとけよ?
「実は、そこに、わたしも入っているんです。五橋望美と五橋亜香里は、水谷颯人と付き合っています!以上です!」
言いやがったあああああああああああああ!!!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます