第三節:幽霊騎士に操られし眠り姫と魔法解呪
「そこに居るやつ出てこい、気づかないと思ったのか!」といって静かにドスを利かせる。
そこに現れる幽霊が二人、「同じような形をしていれば、バレないと思っているところが幽霊らしく浅ましいよな」と言いながら魔導剣を二つ以上に分けた。
幽霊に感情が現れた。
「この、言わせておけば、その口塞いでやる」といって一体が襲って来たが、大したことはなく軽く身をかわすだけでかわせてしまえるのだ。
「弱っ」と私がいうと大方進入することだけが目的で真の実力を開放してないだけかとも思ったが。
「
「その程度の、実力でここにきて、勝てると思ったのか?」と思ったことをそのまま口に出す。
間合はもう詰まってるし。
よし試しにアレをするか。
化けの皮は剥いでおこう。
と一瞬で攻撃に転じる。
「千手剣斬!」といって一人を本気で皮だけ膾切りにした。
詰まり浅く切っただけなのであり、本体に傷は着いて無いハズであった。
“チッ!”ともう一人が飛びかかって来る。
流石に
鏡面二重分身を行い後ろで倒れている一人を速攻で攫い、カバーリングした上でもう一人突っ込んでくるやつにA体で抱えているのでB体とC体で今度は本気の「千手剣斬!」を穴を
そいつはギリギリで踏み切って空中にかわして“ヘッ”といったがその後ろにD体が飛んでいた。
そこから、空中で滞空戦闘を使い、心眼も使っての心臓の射貫きを敢行した。
流石に気配まで消してあったD体に気付くことなく背後から射貫かれる“馬鹿なっ”といったのは確かだった。
そのまま、D体で馬乗りになり、心の臓を確実に貫く! “馬鹿な馬鹿……”といってこと切れた。
鏡面二重分身を、倍の四重分身に切替えて周囲にいる光学迷彩の魔法で隠れている全てのリザード・ナイツを全て刺し殺す。
魔力感知に、切替えているので丸わかりなのである。
一匹残らず、串刺しにする。
逃げられた者は、居なかった。
そしてサーコートを着せてから、アスカ嬢を起こそうとするが起きなかった。
下着のままというのは流石に不味かったので、これしかなかったわけだが。
「大丈夫か?俺が分かるか?」と聞くが返答がなかった、軽く抱き上げて自身のFPT側に連れて行く。
FPTに入ると音紋でフルロックといっておいた。
FPTのクララ嬢の部屋の前まで来て、
「クララ遅くに済まん!」とそこそこの声をかけると眠そうに。
「何かあったのですか?」と聞いてきたので、「アスカ嬢に、なんらかの魔導処置が施されていてな。解くのを、手伝ってくれ」というと引き戸が開くのを待った。
「少しお待ちください」といったので、その間にもどこかに鍵が無いか見ると胸のところに魔動式のネックレスが有った、かなり複雑で解除がかなり厄介になりそうだった。
だが、やるしかなかった。
「どうぞ」といわれたが……。
「すまん抱えてるから開けられないんだ」というと。
クララ嬢が開けてくれた、部屋の中には机が退けてあった。
「こちらへ」といって部屋の真ん中に誘致する。
クッションで枕を創るとそこに寝かせた。
「その胸のところのネックレスが、魔導キーだ。一寸処理が厄介でな」という。
魔導式鑑識を発動させて、部屋の中心に魔導ヤグラ式の解除呪文補助術式を展開させる。
クララにも魔導式鑑識をかける「術式がこの上なく厄介でな」幽霊が出たんだが。
とりあえずこっちが急ぎだ、邪魔になりそうな幽霊は全て片付けてある、放置はしてあるが。
屍だから動きはしないと思うが。
巡回警備員が屍を見つけたようであった。
とりあえず警備詰め所は忙しくなった様ではあった。
「術式を紐解くぞ」と言って。爆弾解除の要領で、アスカ嬢にリンクしない様に、大本のラインをパージする。
問題は、見えているラインだからパージできたのであって、見えてない精神構造はかなり難しいので。精神関連の魔導が使える、クララ嬢にお願いする。
そうやって、解くこと二時間、ようやく最後の封印が解けた。
その瞬間、アスカ嬢の瞳に光彩が戻る。
「気付いたか? アスカ」と私が声をかけた。
「お風呂に入ろうと準備していたところを襲われて」とアスカ嬢、自分の体にサーコートがかけられているのを確認した様だった。
「さて疲れているところ済まんが、魔法が切れない内に他のチェックも頼むクララ」
「私はここからは一旦」で切ってそっちの作業に問題が無い様に異界で区切るぞ。
といってクララ嬢の部屋を丸ごと、一旦異界にしまい込む。
そして異界に語りかける「頼むからその部屋から出て落ちるなよ。探すのが手間なんだ。扉を閉めておくといい」といい。
魔導感知を再発させるFPT内には様々な魔導器具があるが、動く者を探す。
FPT内には居なかった。
FPTの外に短距離瞬間移動をかますFPTの登頂に出る。
その瞬間さっきのヤツがまだいた、
「お前心臓逆だったのか」
「道理で平然と動けるわけだぜ!」といいながら。
その瞬間私が八方向に散る、鏡面四重分身だが。
ただの八分身だと思っているようであったのでちょうどいいので、
「どうした鬼ごっこはもうしまいか」とそいつが一人追い付く。
「残念ながら貴様の正体はもう見切ってるんだよ」と私がいった。
「リザード・マジックナイツ」と追加する。
「なんだと」といったので再度別れ瞬時に斬り返しそいつに次元斬十六剣流をお見舞いする。
勿論、空中に居る対象にモロにあたる様に剣筋を変えて、切り刻んだのであった。
今度こそ間違いなく魔導感知していた対象が、十六分割されて落ちてくるが神聖魔法の感知を確認したため「アンチマジックシェル倍増版」という。
瞬間に邪心系神聖魔法が書き消える。
そして今度こそ、
“ぐしゃぐしゃぐしゃ”
という折り重なる音がして肉の塊になったのであった。
「序に焼却しておくか」といって真奥義の発火も使うことにした。
肉の焼ける嫌な匂いが立ち込めそうだったので久しぶりに範囲を限定すると爆炎も使って一気に焼却しそろそろ焦げるなというときに灰化する前に、深奥奥義絶対零度もかけて瞬間冷凍もさせた。
ゴッドミラクルでもつかわない限り復活はできないくらいまで、粉々にぶち砕いた。
「そこまでせんでも……」と後ろでジーンが起きて来ていた。
「アスカ嬢が狙われた以上、この程度で済ますのもおかしいだろう?」といって再度絶対零度で分子も粉々にした。
さてあと始末だといいながら、「まだやるのか」とはジーンがいった。
「原子分解(ディスインテグレーション)」と唱えた。
「最後の決まり手は原子分解とわのぅ」もう粉も、残らなかったことだけは告げておく。
「私とクララの睡眠時間に加え、アスカ嬢に手を出したんだそれ位してもおかしくなかろう?」と言った。
「さて」と私がいって「まだあるのか」とジーン、「異界から戻さないとな部屋を……」と言って自分のFPT内に瞬間転移で戻りクララ嬢の部屋の前まで来ると異界から丸ごと部屋を戻したそして“コンコン”とノックをする。
「もう大丈夫だが無事か?」
「クララさんは寝ています。大分お疲れの様でしたので」と普段のアスカ嬢の声であった。
第十一章 第四節へ
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