第十二節:再修業とギルドへ
「エリー。クララ嬢にも技を少し教えてやってくれ、こればかりは俺じゃあダメなんだ真奥義位だが深奥までは俺には使えんし、エリーには使えるみたいだが」
「私の知ってる範囲で宜しければ」とエリー嬢。
「分かりましたよろしくお願いしますエリーさん」とクララ嬢がいった。
「んで、ユナ婆様よどっかで見たことがある様な気がするのは俺だけか?」とミハエル卿が突く。
「ドクターもどっかでこの婆様に似ている御方を見たことがあるんじゃないかな」と。
ドクターの見立てでは「確かに似ておられる方は数名おりますが、流石にこれだけの長期間外に居られても大丈夫な方となると絞られますねぇ」と、いった助け舟が出たのであった。
「そーいえばそうかシティリアスに来てから、ずっとだもんなこんなに長い間も自席を開けてられる人間は限られるて来るよな、確かクララ嬢の話ではシティリアスの入国審査場からずーっとなわけだ。まぁ俺の気の回し過ぎか」ということになりユナ婆様の正体というのはお蔵入りになってはいたのだが。
「ワシは占い師じゃからのう、似たような人間はおおいとおもうぞぃ」といっているので。
「まぁ確かに占い師さんの荷物だもんなぁ」といった。
「ワシも、長いこと占いやっとるが、見てしんぜようか?」といってみてはみた。
「んー俺は自分の勘を正直に信じるほうだからなぁ」とはミハエル卿。
「私も基本的には診る側の人間ですからなぁ」とドクターとのことであり。
占いそのものは発動しなかったわけではあったが。
「そういえば黒騎士殿にはまだ早いと思うが誰かに技を伝授して受け継がすというのは考えておるのかのう」とユナ婆様からの反撃に、「未だ継いでからそんなに経って無いからなぁそこまで真摯に考えたことは無かったなぁ」ということであり。
ユナ婆様の反撃は空振りに終わったりしてたりするわけで、「もう二十年ほど経ってからかねぇ後継者を考えるのは」というのがミハエル卿の真実だったりする。
といいながら外で熱心にエリー嬢から、技を学ぶクララ嬢の姿が見れた少ない期間でもあった。
お互い
実際にしっかり目が覚めたのはそれから二日後の昼頃だった。
目が覚めるとクララが居た。
「ドクター起きられました」という一度見てくださいという合図でもあった。
ドクターがやって来た、フム一目見て、「声は出せますか?」といわれたので、
「多分大丈夫です」と声を出してみた普通に声が出た。
視線も元に戻っとるねこの光を見てーといいながら、簡易検査ではあったが無事合格した様だった。
「本格的に動くなら、準備体操してからね」とドクターがいった。
「大分長く寝てたから直ぐに動かすと体壊すよ」とのことであった。
「んではまず昼飯にするか」とミハエル卿、
「確かにお腹は減りました」というと同時に、
“ぐぐぅ”と腹が鳴った。
「正直な腹でよかったな」とミハエル卿がいって笑った。
「昼食はというより夕飯二回分かそれ位は入るだろう。ここでは遠慮しても始まらん」とミハエル卿がいったそして、「ミハエル卿の隣に座っている方がマドリエル侯爵です」とクララ嬢がいった。
「この度は助けていただいた上に、色々見ていただき誠にありがとう御座いました。連れ合いのことまで見て頂けるなんて感謝のしようもありません。この恩はいずれ何かの形で」というと
「良いのですよ、ミハエル卿に弟子といえる人が居ると聞いただけでお会いしたくなったくらいですから」侯爵はいった。
「この方が弟子を取るというのは気まぐれでも珍しいことなのですから、しかも何かの巡り合わせとしか思えない。こういう時は合っておくものですよ。自然と見地が広がるモノです」と一気に話しきった様でそのままお昼と相なった。
確かにお腹が空いている分夕食の上に運動後にさらに夕食会と行きましょう。
といった感じになった。
それから数日間これでもかというくらいにしごかれたが、それでもねをあげなかったため中々忍耐強くなったな流石神官戦士団の一員だっただけのことはある。
とミハエル卿にいわせる位にはなっていた、さらに、「限界突破でもしたんじゃねーのか? この前の一件で、人間何かしら才能はあるが、特に観察眼に置いてはピカ一だったからなぁ」とミハエル卿がいう。
「一度見た技は忘れないし、何においてもその能力の高さからいって結構いい線行ってたとも思うぜ」とはいうが今回は精神修練が目標だからな。
肉体は余り強化しても仕方が無い訳だ。
といって「瞑想というヤツを教えてやる、これは自己鍛錬の一種だから暇があればできるぜ、なぁに、覚えてしまえば楽なもんだ」
といって、簡単なモノから、難しめのものまで、数種類教えると。
「やって見な実践あっての
周りの音が消えていきシーンとしたところで座禅を組んでいるような感覚になれた。
「恐れ入ったぜ祈りの境地みたいな座禅の仕方だな」とミハエル卿にいわし占めてしまったのである。
「コイツはかなりいい線に行くぞ」確かにいい心地だったのだが邪魔が入った腹の虫である。
“ぐぐーきゅるきゅる”といい音が鳴ったのであった。
流石に座禅が解けてしまった。
「まぁこの調子でいけばいい線はいけるぜ、そこから先は悟りの境地らしいからな」
といって、「腹の虫だけは中々コントロールできないかもな」といって笑ったのである。
「そうか神官だったから祈りにはなれている訳か、で戦士でもあったし学業で風紀委員とかで第一線張ってりゃそこそこに技も見れるものな」
「良い育ち方してるぜ、羨ましいもんだ」とはいえ波乱万丈ではあったのでそれなりではないかなーとは思うが口にも表情にも出さなかったため。
「一つ技を伝授してやろう」という気分になったらしい。
巻きワラを数本用意する。
そして一本を立てる。
「いいか、一度しか見せんぞ」
といって瞬時に真空剣をクロスさせたあと
「これが基本技だ、といっても剣聖技の基本技になるんだがな」
「あとは自在にカット断面を増やすもよし、VCの追加を増やすもよしの結構自由な技なんだ。一度やって見ろ」
「お前らしいところを見せてくれ!」
といわれたので巻きワラを一本用意する。
そして立ったままの状態から、二刀流で瞬時にクロスのあと戻す手でVC二連を付けて見た、見事に巻きワラがカッティングされた上にVCの二連撃で飛び散る。
「ほぅ、ヤルナそうじゃねーと教えているほうも身が入らねぇってもんだぜ」
といって真奥義が三つレパートリーに追加されたのであった。
「まぁあとは実践あるのみだろう、大型のモンスター等を相手にするなら国家騎士団だが俺からでは紹介できる所がねぇ。生憎と国家とは仲は良くないからな」
「元々国家騎士団みたいなところに居たんではそーいう所には行く気はないか、神官戦士団てそーいう所だもんな」お勧め候補では無いが、「ギルドを頼るのも一興かもしれんぞちょうどそこにギルドに詳しい婆様も居ることだしな」といった。
第九章:過去話後編 第十三節へ
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