アドナビ12月特別号より――隠れ家を見つけた
本日、魔界グリモワールの取材の帰路に素敵なお店と出会った。
少し前に、魔界へ実践訓練のため訪れていたダーンタウン冒険学校の生徒たちが、口々を揃えて「珍しいお店があった」とオススメされたお店だ。
場所は店主の意向で伏せておくけど、魔界グリモワールの領地と人間界の領地の隙間に建っていて、ダーンタウン生徒たちの説明通り、ちょーっと変わったお店である。
店主は結構若く、恐らく三十歳前後の純粋な人間さん。元冒険者とのこと。
お店自体は小さめで、木造平屋建て。自宅兼店舗とも仰っていたかな。
陳列された商品は、特別な何かがあるわけというではなく、至ってシンプルな冒険用具も取りそろえた雑貨屋さんという感じ。
僕は、オールキングダムから仕入れている店主オススメの美味しいコーヒーと手作りのドーナツを頂いたけど、
お店の雰囲気にバッチリ合って何処か落ち着く。
誤解のないように言っておくけど、ここは雑貨屋であってカフェではないからね。
それでも、店主と話しながら嗜むコーヒーとお菓子は、どことなくレトロチックでとろけるように落ち着けた。
店主のつくるドーナツは一日数個限定だけど、ボクの相棒、小竜のエレ君も大満足だった。
総じて点数は五点中……四点!
特別な商品があるわけでもないけど、やっぱり立地が特殊なことや、雰囲気がボクには合ったものだから。
だけど、申し訳ない!
前述した通り、店主の意向で場所は伏せるしかないんだ。
だからね―――さあ、これを見ている冒険者諸君に告ぐよ。
いつか、ボクが訪れたこの素敵な場所に辿り着けるかな。
MC2020.12
アドベンチャーナビ担当 ヴァンデ&エレ
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます