テスラ・シャイン
六男だとか八男なら”傭兵”として暮らしていけただろうが、”
基本的に、家督を相続することが出来ない身に産まれた
そう、”
人より恵まれた
しかし、此処は”
「おい! テスラ!?」「何も
自慢では無いが溢れんばかりの仙力のせいで、興奮などで容易に光り輝く
「テスラ、お前には
そんな
「今は、まだ無理なようだが。指向性を持たせられる朱雀様の”適性”を磨いていけば敵だけを、狙った相手だけの眼を眩ませることが出来るぞい。目の見えぬ相手を集団でポコポコに出来るなんて、痛快ぞい!」
そう言って根気よく、何度も、何度も、嫌な顔をせずに何度も、笑顔を絶やさずに大きな腹を抱えながら付き合ってくれた。
やがて自宅に招かれて、ニーナ殿も含めて家族ぐるみで親しくしていただいた。
マークス殿とニーナ殿のためになら、この命を捧げることも構わない。
そんなマークス殿の、
父を案じ、非難する国民を恨むニーナ殿の怒りと悲痛の顔など見たくはないのだ!!
そのためには”優勝”を! ”勝利”を!! ”媒介”を国に持ち帰らなければならないのだ!!!
ーーーーーー
予選でタイチとテスラになったニーナの試合は単純に説明したと思う。
___多くの者は”無手”で見せた【閃光】の後に放たれた
そのまま近づいたタイチが【
しかし今は、
詳しい試合内容をテスラだけが知り、状況と____
ーーーーーー
ーーーーー
ーーーー
ーーー
ーー
ー
ーー現在のタイチの仙力は”球体”からの回復により【神技】2.3回分ーー
審判の開始の声は、すでに発せられている。
しかし、両者は睨み合ったまま動かないでいた。
「「「……………………」」」
それを不満に思う、咎める、はやし立てる観客の最初の声も止み、水を打ったような静けさで二人を見つめていた。
予選の際にニーナが放った【閃光】で目を眩ましても、タイチが
放てば、
対するタイチも予選の際の破壊痕、自身が【神技】を、【
さながら、”
ーーーーーー
一見はタイチが【合気道】により、相手の”気”を、”機”を、”起”を感知できるので有利に思えるが、
ひりつくような殺気の飛び交う中で、
二人の間で唯一、開始を告げられるテスラの”気”が変わったことで試合が動く!
「【
「【瞬歩】!!!」
この”機”を逃さずと、テスラの”起”に反応し、タイチが【瞬歩】を使って回避を試みる!!
しかし___
「ぐふぅ!!!」
___【日輪】の発動を、万力のような力を込め、鼻血を噴き出しながら全身に血管と浮かび上がらせたテスラが耐えていた!!!
真に素晴らしい”フェイント”は反応しなければ____そのまま攻撃として使えるモノ!
直前まで、極限までに集中したテスラが視界から一瞬消えたタイチに反応し、発動を止めた!!
そして、
「
___万感の想いを込めて、必殺の”光”を放つ!!!!!
ーーーーーー
ーーーーー
ーーーー
ーーー
ーー
ー
テスラの前方が扇状に、放射線状に
__タイチは信じていた。
誰もが”光”が、周囲が光った際にタイチが敗北したのだと思ったのだろう。
実際に、チィェンは泡を吹いて気絶してしまった。
____タイチはテスラを
「【
「がああぁぁぁあぁぁぁあ!!!??」
突如として、テスラの背後から”
______テスラの戦士としての才能と嗅覚を
自身も【神技】の
背後でなく、あえて
いかに”雷”の速さといえど”光”を回避は出来ない。
しかし、予想外の正面に立たれ、二度目の発動のタイミングを狂わされたテスラの【日輪】を躱しきるには、その
まさに____
ーータイチの残り仙力・【神技】1.1回分ーー
予選の時と同様に、【雷波紋】で気絶したと思われるテスラ。
__『勝者! コレエ__「まだだ!!!」
しかし、予選から状況と___
「まだ終わっていない!
___
眼も虚ろ、脚も震え、口から黒煙を吐きながらもテスラの意識は、戦意は衰えていない!!!
ーーーーーー
”光”の兵器、光学兵器と聞いて、何を思い浮かべるだろうか?
光線、ビーム、ロボットアニメやSF映画に出てくるものを想像するだろう。
しかし、現実では限られた空間でしか”光”は殺傷能力を基本的に持たない。
現代の科学力をもってしても、軍隊が”光”を殺戮兵器として運用出来ていない!
つまり、”光”に攻撃力を持たすこと自体が【神技】級。
テスラに”光”の攻撃手段は、”属性”での攻撃手段が【神技】以外に無い!
「負けられない! 負けられないのだ!!!」
今、テスラが使っているのは【
当然、タイチ程の実力者を倒す威力が無く、あまつさえ当たることもなく躱されてしまっている。
無理をすれば、ヨシコのように体力を仙力に変えれば、もう一度だけ【日輪】を使えるかもしれなかったが___
・【神技】の使用は一度きり。
___”縛り”のせいで、テスラに二度目は無かった。
しかし諦めない、
「出し惜しみは無しだ! お前に!! お前の
テスラの必死の覚悟に、タイチも覚悟を決める。
「はあぁぁぁあ。また要らない”お節介”を……」
「うふ! それがタイチさぁんの良い所ですよぉ」
「うん! タイチ
ため息をついて呆れるホンに、ジィェンとクゥイが笑って応える。
「【
”波紋”を集め”波”と化した、今のタイチが出せる最大限の【仙術】で、テスラとの試合に終止符を付ける!!!
__『勝者! コレエダ・タイチ!!!』
ーータイチの残り仙力・【神技】0.6回分ーー
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます