第65話 世界の設定
◇地理や制度(未登場含む)
☆グレンガルム王国周辺
北:インベット山脈、ドワーフの里フォルクヴァルツ
東:サルゴン帝国
南東:アーシャンデール共和国、エルフの里ルシッカ、ラタ森林
南西:ウラル山脈、リュブリン連邦
西:オデレイテ川、ザンパルト王国
現在は周辺諸国との間に争いはなく、エルフの里ルシッカ以外とは国交もある。ただし、サルゴン帝国との仲は良くない。アーシャンデール共和国、ザンパルト王国、リュブリン連邦とは友好的。
ザンパルト王国との間にはインベット山脈から流れる大河、オデレイテ川があり、それが国境となっている。リュブリン連邦との間は川ではなくウラル山脈、アーシャンデール共和国との間には神木の森やラタ森林があり、両方とも実際に接している部分は最南端のみ。
インベット山脈は飛行魔導船の高度が足りないので越えられない。インベット山脈を徒歩で越えるのは厳しいため、北の隣国に行く場合はサルゴン帝国に入って回り込むルートを通る。
インベット山脈の麓にはドワーフの里がある。グレンガルム王国には含まれないものの、他国から見ると実質王国の領地。
☆グレンガルム王国内
王都を中心とする。
西:ヘンゼンムート領、エーリッヒ領など
東:オルブライト領、ミストリープ領など
南:アッシュフィールド領、ラングドン領、ナイジェール領(滅亡)など
▷爵位
王から叙勲される。
公爵、侯爵、伯爵、子爵、男爵の五階級。
公爵:王族のみ。基本的には領地を持たない。王都内が区分けされており、その区画を担当することはある。
侯爵:FS内では公爵koushakuと区別するためko-shakuと表記する。なので発音も「こーしゃく」となりがち。国境に領地を持つことが多く、王国の守り手とも言える。ミストリープ、ナイジェールなど。
伯爵:上級貴族。比較的王都から近い所に領地を持っている。ヘンゼンムート、オルブライトなど。
子爵:下級貴族。男爵の上ではあるが、上級貴族からみるとそれほど変わりはない。アッシュフィールド、リックウッドなど。
男爵:下級貴族。新興貴族が多い。ラングドン、エーリッヒなど。
▷グレンガルム王都
通称は王都。中央に王宮である城があり、その城壁の外側に貴族街がある。貴族街の周りにも壁があり、その外側に町がある。そこには学園区、騎士区、居住区など大雑把にわかれている。さらにその周りにも塀があり、外側にも町が広がる。
王都は人口30万人、外側の町を含めると50万人を軽く超えると言われており、王国最大の巨大都市である。
町の建物は石や煉瓦で出来ており、王宮である城から放射状に道が伸びている。煉瓦といっても赤茶色のものより、白から茶色っぽい色の煉瓦が多く、美しい町並みとして有名。
▷ヘンゼンムート領
騎士団、魔法騎士団ともに王国では中堅どころ。バランスが良く対応力に優れている。長男が領主に選ばれる領が多いが、ここは必ず長子が領主となるというルールがある。レベッカの元職場。
▷ミストリープ領
必ず女性が領主を務めるというグレンガルム王国では珍しい領。ルール上は女性限定ではなく、侯爵家内で最も魔法に長けた者が領主になるというもので、男性がなれないわけではないがなったことはない。ミストリープ魔法騎士団は王国魔法騎士団を凌駕するとも言われており、サルゴン帝国を止める役割を担っている。
▷ナイジェール領
王国最南端であり、アーシャンデール共和国とザンパルト王国と国境を接する地域。エルフの里ルシッカも近い。
神霊亀と国境付近で戦ったが大敗を喫し、ラングドン軍に応援を要請。さらに精鋭の近衛騎士団まで投入したが神霊亀の侵攻止めることができなかった。
ナイジェール侯爵領は滅亡したので、王国直轄地となっている。ただし、王都から遠い上に神霊亀がいるため放置されがち。一応、王国軍の第八騎士団がメインで統治している。現在は神霊亀の周りを避けたルートを作り、被害の無かった町を繋がっている。ただ、領都も主要な町も壊滅したため復興は遠い。
☆ラングドン領
武力を重視する領。近接戦闘部隊としては王国内でも上位に入る力を持つのだが、貴族は魔法を重視するので評価が低い。
アッシュフィールド子爵とは懇意にしており、次女が嫁いでいる。
当主がノーマンに変わり、魔法騎士団や研究所に力を入れ始めて改革中。様々な成果があり、ラングドン軍の強化が進む。その情報は王宮も把握しており、最近探りを入れられている。
ラングドン領の西側はリュブリン連邦であり、ここでは大河ではなく山脈で隔てられている。
▷領都
人口三万人程度。煉瓦や木でできた家が多い。領都の近くにはマーフル洞窟以外にも洞窟があり、さらには廃墟、森、山など多彩な魔物が生息しているため、城壁のような頑強な壁に囲まれている。
その分、冒険者も多く、それに付随して商人も増え、町には活気がある。
▷ラングドン家
領主の館は長辺が三十メートルくらいありそうな長方形、石造りでガラスの窓もある豪邸。ラングドン家の敷地に入ると正面に見える。
館に向かって右側には研究所と寮、その奥に使用人の建物、左側には騎士団の会議室や訓練場、馬などがいる牧場がある。中央は綺麗に整えられた庭があり、十字と円型の道がある。
▷マーフル洞窟
ラングドン領の領都から北東部にあり、ゴースト系の魔物のみがいる洞窟。放置していると魔物が洞窟から氾濫して、町に被害が及ぶ。領都からも近く、危険であるため、高レベル聖騎士のみで構成された討伐隊が数日かけて魔物を倒している。ただし、ラングドン軍の聖騎士は格上のゴースト系と戦っても勝てないので討伐は中層まで。
これは、ラングドン領の前身であるセンツベリー領が滅亡した原因。センツベリー領軍も下層の魔物を倒せず放置していた結果、高レベルゴーストが氾濫して滅亡した。その地は現在廃墟になっている。
その後、王国とミストリープの混成軍により掃討され、しばらくしてラングドン領になった。その際、高レベル聖騎士を投入して、マーフル洞窟が氾濫しないように管理を命じられていた。
という重要な場所であったのだが、何十年もの間放置されて溜まった大量の高レベルゴースト系魔物はルシールがランク上げのために殲滅。
着々と氾濫の時が近づいていたのだが、呆気なく終わることになった。
▷ウルル荒野
ただの広い荒野。ゴロゴロと岩があり、神霊亀との戦闘の傷跡が残っている。
ウルル荒野は古くから決戦の地として選ばれており、伝説的な戦いもここで行われた。その戦いの余波で荒野になっている、という話が最近出回っているが、単に地形や土壌のせい。
近くにウルニ塩湖があり豊富に塩が得られる。ただし、この塩湖はナイジェール領であり、現在は王国が管理している。勝手に採ると捕まる。
▷ケルテット
ラングドン領の最南端の町。領都が中央ではなく南よりなので領都には比較的近い。人口は約五千人、ラングドン領で大きな町と言える規模である。領都からちょうどいい距離、ナイジェール領に行くためには必ず通る、ウルニ塩湖が近い、脅威となる魔物が少ないなどの理由で発展した。
東側は農地が多く、人口の半分を占める農民の多くがそこに住んでいる。教会もこの区画にある。
さらに東には神木のある森が広がっている。神木を越えてある一定のところまで行くと、急に強い魔物が出始めるため危険。
西側は木こりや鍛冶師等の作業場、牧場などがある。西の方には長く続く山脈があり、その麓の森では良質な木が手に入る。山間を抜けてリュブリン連邦に入ることもできるが、魔物が強いためあまり用いられるルートではない。たいていがナイジェール領まで行きザンパルト王国に入る。
森にも魔物は出るが山に入らなければそれほど強くはない魔物ばかり。最も強い魔物はワイルドベア。それ以外は屈強な木こりたちで倒せる程度の魔物。
森と山が東西にあるため南北に続く通り道となっており、中心の道には商店、ギルド、宿屋などが集まり賑わっている。
▷神木
ケルテットの教会から近くに、神木に続く道の入口がある。曲がりくねった一本道を進むと、途中に教会がある。そこからさらに進むと、森の中にぽっかりと空いた半径10m程の円形の広場に着く。その正面には大樹、神木がそびえ立つ。
祈りを捧げると神木の葉が落ちてくる。一日一枚限定。
☆気候と食べ物
夏季、冬季、乾季、雨季にわかれている。比較的温暖な気候。冬は寒くなる、とはいえ氷点下になるほどではない。
果物も育つがたいてい甘くないので野菜に近い扱い。冬は寒さに強い葉野菜や根菜、保存されている豆類、穀物を食べる。
肉は庶民でも少しは食べるが貴族向け。ホーンラビットでさえレベル1の成人男性(無職)より強い、HP0になると逃げる、輸送手段に乏しい、魔物を家畜にすることができないなどの理由。馬や羊などは存在するが基本的に食べない。
☆職業
人族の冒険者で圧倒的に多いのが戦士と聖騎士。魔法の勉強、種族の補正、MP回復コストなどの問題で魔法使いになれる者が少ないから。
聖騎士になる場合でも、職業によりSTRがマイナス補正の聖職者になる必要があるため、パーティーの協力もしくは冒険者ギルドでランク上げの発注をしないと厳しい。駆け出し冒険者パーティーはパーティー内で順番に聖職者のランク上げをすることもよくある。
他の職業でもその傾向はあり、特に旅人と盗賊のランク上げは厳しい。盗賊にいたってはイメージも悪くて最も人気がない職業として知られている。商人は戦闘・支援職に含まれるが実質戦うことはない。
また、稼がないと生活ができないという現実的な問題もあり、中級職になっていればランク上げよりレベル上げを優先しがち。
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