~BEFORE 幻との接触~
「……なんだか、この辺りに変なのがいない?」
「変なのってなんですか、主様。」
「あぁ、そうだな。例えば……お化けですかね。」
「お、おおおおお化け!?い、いいいい無いでしょ、居るわけないでしょ!何を仰いますか主様!」
「あら、ずいぶんと動揺してるな。さては怖いんだろう~?」
「べ、べべべべつに、こ、怖くないしー?お化けなんて全然余裕だし?」
「……」
「なんですか、その目は。アタシの後ろに、何かいますか?」
「ひぇ!う、後ろ!」
「いやあああああ!!助けて主様!」
「なーてね、冗談だよ。」
「も、もう!!!主様のバカ!」
「いたっ!いくら何でも叩くことはないでしょ!?」
「もう主様なんか知らない!計画なんか一人でやれば?もう!」
「……あらら、怒らせてしまったか。」
「……」
「あれ、何か、声がするような……?」
「いやああ!!助けて助けて、主様主様助けて!」
「ど、どうしたの、そんなに慌てちゃって。」
「で、ででで、出たの!」
「出たの?何が?」
「お、おばばば、おばけがががが!」
「お化け?まっさかー。」
「だ、だって、あ、ああ、アレアレアレ!見てアレ!」
「あれって……お?アレは……?」
「ほらやっぱり!お化けが、お化け怖い怖い怖いいいいい!!」
「……少しは冷静になってくれ。アレはお化けじゃない。」
「ほぇ?じゃ、じゃあ、何ですか?」
「そうだな、強いて言うなら……」
「強いて言うなら?」
「……歴史の残滓、でしょうか。」
「歴史の、残滓?」
「プリスティン=ハーモス……まさか、表に出てきやがるとは、思いもしなかったぞ。」
(終わり)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます