親子

ある時、息子が

僕はお母さんのことを尊敬しているよ

と、言ってくれた


何の話からだったか……

ああ、報われた、と思ったのを覚えている


お母さんの子どもで良かった

とも言ってくれて

涙がでそうになった


親としては足りないことばかりだし

人としてだって

不器用な生き方ばかりしてきて


もっともっと

してやれた事があったんじゃないか

あの時も、この時も


辛い思いも寂しい思いも

させてきたというのに


それなのに


それでも、こんな風に言って貰えて

わたしは幸せな親だ


わたしのところに生まれてきてくれて

ありがとう


親にしてくれて、ありがとう


子どもでいてくれて、ありがとう

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