不安の芽
怖いということを意識したら
そちらに引き寄せられてしまうから
怖さを見据えてはいけない
それと対峙できるほどに
わたしの心は強くない
怖さを知らないのも
怖さに気づかないのも
それはそれで怖い
けれど羨ましくもある
一度、怖さを感じたら
あとは向き合うか
見ないふりをするか
向き合える人はいい
本当はそうできたらいい
気づいたものはもう消えないから
見ないふりばかりもできない
わたしは見据えずに少し薄目でいる
不安の芽、怖いという感情は
大切なものを持っているからこそだろう
失くすものがなければ
怖くなどならないのだもの
深く想いすぎないように
だからどこかで自分を戒める
何とか生きていくために
この不安が芽吹かないように
わたしが壊れてしまわないように
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